2005-01-01から1年間の記事一覧

「金融腐蝕列島 呪縛」

日本有数の巨大銀行で総会屋がらみの不正融資による巨額の不良債権が発覚し、がたがたになる。真実を暴き銀行再生をはかるミドル4人組の奮闘を描く。 最近読んでる高村薫のお話もこんな感じだったな〜。 大蔵官僚でマンガみたいにいやらしい人が出てくるが…

「地を這う虫」 高村薫

短編集。どの作品もほとんど30代以上が主役で、ほぼ元警官か警官がらみ。こだわりを持って仕事をしていながらも、警察組織になじめず(または失望し)今は別の仕事につくが、警官時代の癖が抜けず。高村薫って若い人を主役にはあまり書かないのかしら。

フィギュアスケート

以前からスケートはそれなりに日本人でも活躍している人がいたが、昔は足が太くて短くスタイルに問題ありの場合が多かったが、本田武史君たちが出てきた頃からプロポーションのいい人が多くなったと思っていた。女の子達は特に豊作で、今夜の演技もみんな(…

「十二月大歌舞伎」

福助出演の不義密通の子と再開し名乗れない「恋女房染分手綱」、静御前と友盛の霊を演じる玉三郎の「船弁慶」、忠臣蔵外伝の「松浦の太鼓」の3本を夜の部で見る。「船弁慶」では、弥十郎の弁慶が背も高くカッコいい。玉三郎の静御前はいまいちに感じられ、…

「死神の精度」 伊坂幸太郎

死神は自分の担当の人間が死に値するか(「可」)、または「見送る」かを一週間以内に審査するために人間界に送り込まれる。何人かいて、たまに同僚を人間界で見かけることがあり、みな音楽好きのようで、CD屋に出没することが多い。苦情係の女性にしつこく…

「レディ・ジョーカー」 高村薫

大手ビール会社日之出の社長が営利目的で誘拐され、身代金の授受の前に開放された。犯人はレディ・ジョーカーと名乗り解放後企業と裏取引でビールと人質として莫大な身代金を要求する。警察にも真実を告げられなく裏取引に応じることにした社長には、同社の…

「バレエ くるみ割り人形」 新国立劇場バレエ団

新国立劇場 オペラ劇場 はじめて見たときは面白いと感じたものの、何回か見るうちにやはり子供向きなように思われ興味が失われていたが、「ワイノーネン版」を見たいという友達に付き合って見に行ったが予想外に楽しめた。まず劇場がとても気に入る。インテ…

「春の雪」 三島由紀夫

昔絶対買ったのに読みたくなったときに見つからない。 仕方ないので図書館で借りることにした。 三島由紀夫は気付くと何作品が買っているのだが、読後感があまりよくなく「すごい感動〜」ってことにはならない。なんか必ず意地悪な人が出てくるのが嫌なんだ…

「女ひとり 世界に翔ぶ − 内側からみた世界銀行」 小野節子

仕事でたまに接する世界銀行の人は強引に自分の考えを通そうとする人が多く感じるので、そんな海千山千の人の集まるところで働く人はどんなだろうと思い、新聞の書評で読んでから気になっていた。小野節子は名門の家出で、父は銀行家、祖父は元日興銀総裁、…

「活きる」 チャン・イーモウ監督

コン・リーが好きな私はBSでやったこの映画を見ることにした。 大きな屋敷に住む福貴は賭博で負けこみ、とうとう家を取られてしまい、父親はそのショックで心臓発作を起こしほどなく亡くなってしまう。どうしてもやめられなかった賭博だったが、これを機に妻…

「プーシキン展」 東京都美術館

ART

一度目は何十分も待ちがあり、二度目は休館日、三度目の正直で行けたプーシキン展。 閉館間際が比較的空いてるということで、4時過ぎに行った所、0分delay!! 中も思ったほどの混雑ではなかったが、やはり時間の余裕がなくて、最後は駆け足になってしまった…

「夏の名残りの薔薇」 恩田陸

3人の老姉妹(衣芽子、未州子、丹伽子)がある時期になると毎年ホテルを貸切り、気に入った人を招待する。そこを訪れるのは、衣芽子の甥隆介とその妻桜子、その桜子と近親相姦の関係にある美貌の弟時光、丹伽子の娘で女優の瑞穂、マネージャーの早紀、カー…

「ロスト・イン・トランスレーション」 ソフィア・コッポラ監督

ビル・マーレイ扮するちょっと落ち目な俳優が日本のCM撮影で稼ごうと来日するが、日本人の仕事振りや文化にもなじめず嫌気がさしている。同じく夫の仕事について日本を訪問した人妻(スカーレット・ヨハンソン)も仕事に忙しい夫に異国で一人残され孤独にさ…

「シルヴィ・ギエム最後のボレロ 東京バレエ団全国縦断公演」

以前テレビでギエムの「ボレロ」をチラッと見てから、ずっとボレロを見てみたいと思っていたが、なかなかチャンスがなく、熊川哲也が踊るのを一度見たが、ローラン・プティ版でがっかり。そして今日とうとう見ることが出来た。「スプリング・アンド・フォー…

「ナラタージュ」 島本理生

大学生になった泉に高校の時の演劇部の顧問だった葉山先生から電話がかかってて、人数の少ない現演劇部の発表の手伝いをして欲しいと頼まれて参加する。そこにはやはり卒業生で頼まれた元部員の黒川、その彼女で泉の友だちの志緒、そして黒川の大学の友だち…

「不機嫌なジーン」 

TV

大森美香の脚本に惹かれ、先日再放送した際に録画して全部見た。 竹内結子は屈託のない、本当に嬉しそうな笑顔が魅力的だ。 ジーンと教授はくっついたり離れたりして最終的にはくっついて終わりと思っていたが、意外な方向で終わってしまった。まあ、まだ望…

「リレキショ」 中村航

拾い癖のある女性に「弟がほしかったの」と拾われ、のこのこと付いて行き、「犬のように名前をつけられた」僕は、姉さんと暮らし、今は近くのガソリンスタンドで働いている。 ある日原付きバイクに乗った女の子ウルシバラから手紙を受け取る。彼女は受験生で…

「一冊の手帳で夢は必ずかなう − なりたい自分になるシンプルな方法」熊谷正寿

要するに長期計画を立て逆算していつまでに何をするか決め、それを手帳に記していつもモチベーションをキープする、その方法やポイントを記している。 まずは自分の夢を書き出し、いつまでにそれをかなえるかを決め、そうなるために努力することややることを…

「日展」 上野国立美術館

ART

本当は「プーシキン展」を見たかったが、なんと入場20分待ちということだったので、急遽「日展」を見ることにした。 日展を見るのは2〜3度目かと思うが、作品数が膨大でしかもいい作品が少数なのを見ていて思い出した。だんだんと疲れてざっと見流す感じ…

「同じ月を見ている」

丸の内TOEIで朝9時40分の回で舞台挨拶があるというので、つらい早起きを克服してがんばって行って見た。予定より遅い電車になってしまったが乗り換えでダッシュしてcatch upしたため30分以上前には入場できた。 舞台挨拶付きの映画を見に行ったのは初め…

おかえり、ヒーロー

「同じ月を見ている」公開記念写真展

「窪塚洋介が映すもの」という写真集の作品を中心に展示してあるが、平間至の作品のいくつかはそれになかったもので、とてもよかった。写真集では洋介君のアップの写真がページのとじで分かれてしまい作品としては見にくくて残念だったが、ここでは一枚で見…

「ロミオとロミオは永遠に」恩田陸

汚染され荒廃した近未来の日本でまともの生き残るためには、大変な難関を通り抜け「大東京学園」に入学することから始まる。そこでさらに勝ち抜け卒業総代になることが必要とされだれもがそれを目標にしている。しかしアキラとシゲルを待ち受けていたのは、…

「サンピエールの生命」

あるフランスの島で殺人事件が起こり、その犯人ニールは死刑の判決を受ける。税関吏の夫のもとでしばらく拘束することになったのを機に、住民のための労働をさせて行くマダム・ラ。だんだんとニール自身も改心をし、住民の見る目も変わり、みんなの生活にな…

「雪が降る」 藤原伊織

ネットと紹介されて面白そうと読んでみた短編集。 かつての部下が社内で仕事に行き詰まり今の上司を殺してしまう。それをきっかけに吉井は子供の頃に出会った悲しい殺人事件の思い出す。実家の玉突き屋にある日若い青年が訪ねてくる。彼はぼうっとしているよ…

「犬はどこだ」 米澤穂信

東京での生活を引き払い故郷で犬探し屋を開業した紺屋の事務所に届いた依頼は、失踪した若い女性探しだった。友だちがせっせと探偵として彼を宣伝してくれたおかげで、引き続き今度は古文書の解明の仕事も来てしまう。昔の後輩ハンペーも参加してお互い別の…

「百万の手」 畠中恵

大好きな「しゃばけ」シリーズの作家、畠中恵の現代物ファンタスティック・ミステリー。 過呼吸の持病を持つ中学生の夏貴の親友正哉の家が火事になり、親友も目の前で焼死した。ところが嘆き悲しむ夏貴の前に、親友の残した携帯から彼が画面にあわられ不審な…

「サワコとピーコ」

ピーコの広くて豪華な交友関係には驚く。彼はそのために芸術や音楽の勉強も欠かさず、本もよく読み努力しているのがまたすごい。みんなのことをとてもいい人と伝わる言い方も好感が持てる。しかも彼の家族(特に両親)が半端なくいい人で感動する。今回も佐…