「アンジュと頭獅王」 吉田修一

 

アンジュと頭獅王

アンジュと頭獅王

 

 

安寿と逗子王の話を下書きに現代まで転生していく

2人のファンタジー

すごくうまくまとめあげている。

この切ない話を勧善懲悪に則りめでたしめでたしで

締める。

最後は涙で字が滲んでしまった。

映画「ダメージ」

 

ダメージ [DVD]

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  • 発売日: 2006/08/26
  • メディア: DVD
 

 

以前見たのだが今回WOWOWで放送があり興味を持った。

ジェレミー・アイアンズが政府高官のエリートで

息子の恋人であるジュリエット・ビノシュに恋をして

人生が狂っていく話。

 

とにかくジェレミーのファッションがかっこいい。

ドレッシーで美しくしかも手足も首も長い彼に

いちいち似合う。

おうちでワインを開けるのもナイフを使ってかっこいい。

奥さんはいつもソファに横になって新聞を読んでいる印象。

 

ジェレミーの息子役がルパート・グレイブスだった。

まだ若い彼。

 

ジュリエット・ビノシュはたいして美人でもないのに

ファムファタール感が半端ない。

すごく辛い過去の恋愛をもっているのも似合う。

スタイルもモデル体系でないのに大人ぽいコートの

着こなしやらおしゃれだ。

彼女は白い肌にいつも上気しているような頬の赤み

つぶらな瞳が真っ直ぐに見据える様子と

母親のような抱擁感もこんなにモテる理由なのかも。

 

最後の顛末もすっかり忘れていた。

前回見た時よりも楽しめたと思う。

 

ルイ・マルの映画だったが、

最後の最後 あんなに熱があったのに冷静に彼女を

見かけたことを回想するジェレミー

むしろしたたかなジュリエットを感じフランス映画らしい。

 

「そして、バトンは渡された」 瀬尾まいこ

 

【2019年本屋大賞 大賞】そして、バトンは渡された

【2019年本屋大賞 大賞】そして、バトンは渡された

  • 作者:瀬尾まいこ
  • 発売日: 2018/02/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

父親3人、母親が2人いる優子。

次々と環境が変わっても素直にしなやかに生きていく彼女と

彼女に愛情をたっぷりと注ぐ親たちの物語。

 

瀬尾さんの話はみんなが心優しい人たちで

読んでいると心が洗われる気がする。

ボロアパートの大家のおばあちゃんとも仲良くなり

孫のように彼女の懐に入り愛される優子。

彼女とのやりとりも読んでいると涙がじんわり湧いてくる。

 

優子の人生で鍵を握る梨花は2人目のお母さんだが

母親というより、姉妹のような関係で

でも彼女を深く愛してくれていただけに

途中でいなくなった時には戸惑ったけど

最後で理由が明かされる。

実のお父さんと連絡がつかなかったのは

もしかして亡くなっているのではと思ったが

それも最後にわかる。

 

最後のお父さんの森宮さんはなんだか抜けていて

いいキャラだ。横柄なしゃべり方はせず

お友達や兄弟のよう。

これも映画化で見てみたい。

影裏 

 

【第157回 芥川賞受賞作】影裏

【第157回 芥川賞受賞作】影裏

  • 作者:沼田 真佑
  • 発売日: 2017/07/28
  • メディア: 単行本
 

 

映画を見てから再度原作を読む。

最初に読んだ時には感じなかった風景の描写がふくよかで

美しく、描きこみすぎない感情の動きも

読んでいて心地よく感じたし、終わり方も余韻があってよかった。

映画「RBG 最強の85才」

 

RBG 最強の85才(字幕版)

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  • 発売日: 2019/12/03
  • メディア: Prime Video
 

 

劇場公開時に見逃したのでwowowで見る。

 

とにかくおしゃれでかっこいい。

若い時も知的で子育ても忙しかったろうに

おしゃれで、髪飾りと洋服の色を合わせたり。

歳を取っても大振りのイヤリングやネックレスにシックなドレスがかっこいい。

最高裁判事になってからも法服に付け襟、

ネックレスなどつけてはおしゃれを楽しんでる。

 

夫のマーティンが出来すぎた男の人。

若い時には自分のことより家族を優先して

旦那の移動について行った彼女が、

どんどん出世すると彼がキャリアを捨てても

ワシントンについてきてくれた。

彼女が弁護士の仕事をそもそも目指したいと

言った時に彼は賛成してくれたのだが、

そもそも彼は圧倒的に優秀だったので

彼女をライバル視したりすることもなかったの

だろうと言っていたのがなんだか刺さった。

人間は圧倒的に優位の時は人に優しく

できるものなんだなと。

 

 

 

映画 「パラサイト」

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お昼はスピンデルでランチをしてその後は

日比谷のToho cinemasでパラサイトをみる。

時期的に映画を見るのも心配だったが、大きな劇場ですごく空いていた。

 

映画は貧乏家族が金持ち家族に寄生していくまさに

タイトル通りの話。

 

表面は取り繕っても彼らは同じ「臭い」がすると

子供に気付かれてしまう。

そんなに不衛生にはしていないようなのに

染みている臭いがあるのだろうか。

 

嘘を重ねいつバレるのかとハラハラドキドキ。

首になった元家政婦が戻ってからがまた怖い。

最後はちょっとカタルシスを感じる終わり方。

これはこれで面白いが。

 

韓国映画だけあり年長者には敬語を使い

息子も父親に敬語。

金持ち娘も家庭教師のことを兄さんと呼び

辞めた家政婦も代わりに入った家政婦を

姉さんと呼んでいてちょっと新鮮。

 

以前「実践ビジネス英会話」で昔の貧乏と違い

今は貧乏でもパソコンやスマホを持っていると

言っていたがこれでもみんなスマホを持っていた。

 

金持ち奥さんのファッションが良かった。