「赤いモレスキンの女」 アントワーヌ・ローラン

 

 

新聞書評を見て興味を持ち、久しぶりにフランス小説を読んだ。

カミラ夫人のおすすめでもあるらしい。

盗まれたハンドバックは金目のものを抜かれて捨てられた。

バッグには赤い手帳とモディアノのサイン本。

持ち主が困っているだろうと拾って届けようとした男性は

届けた警察署から遺失物センターに届けるように言われ

一度自宅に持ち帰り…

 

手帳に記載された彼女の言葉たちに魅了されいつしか

彼女に興味を持ち探し始めるという恋愛小説。

内容的にはちょっと犯罪スレスレだが

フランス人的にはアリなのか?大人のおとぎ話だからいいのか?

 

同じ著者のミッテランの帽子も読みたい。

 

原題はLa Femme au Carnet Rougeだが、それを赤いモレスキンの女

というタイトルにしたのはおしゃれでいい。

装丁もおしゃれ。

和訳も不自然でなくていいのだが、若者言葉の ムフ(femmeの逆さ読み)を

ナオンという日本語にしているのは酷すぎる。

適切な言葉がないならそのままでもいいのに。