「永遠のマリア・カラス」 ゼフィレッリ監督 ファニー・アルダン主演

永遠のマリア・カラス [DVD]
声が出なくなりもう歌えなくなったカラスの元に、昔馴染みのプロデューサー(ジェレミー・アイアンズ)が訪ねてきて、全盛期の声を被せて映画を撮ろうと提案する。重い腰を上げ「カルメン」を撮るカラスに昔の歌声を乗せた映画はすばらしい出来になる。新たなファンも開拓できるし、レコードも売れる裁断が付き、さらに次の作品をと言うレコード会社にカラスは突然映画の差し止めを要求する。

この話はどこまで本当なのだろうかと思っていたら、最後にカラスと親しかった監督が事実と空想を混ぜて作ったとあった。

カラス役のファニー・アルダンは、ばっちりと化粧をして綺麗な格好で登場するシーンはやはり美しい。どうして西洋人って気合を入れるとあんなに綺麗になってしまうんだろう。カルメンの映画シーンも堂々たるカルメンぶりですばらしい。

ジェレミー・アイアンズは悪がきのロックグループのプロデュースもしている役なので、皮のジャケットを着ていたりするが、やはり青いシャツなどを着ているのが決っていてかっこいい。

カルメン」の撮影後、次回作を望んで「乾杯の歌」会場にいる全員で合唱するシーンも圧巻だ。ヨーロッパ人はみんなが「乾杯の歌」を歌えるのか??

カラスが歌えなくなったのは、オナシスが豪華客船で歌を歌わない生活をさせたからだと誰かが言うシーンがあったが、きっとそれは真実なのだろう。オナシスと会わなかったらもっと彼女の歌手としての寿命は長かったのだろうか? でも出会わないということはきっとありえないのだろうが。