イギリスのMI5を舞台に元KGBのスパイがもたらすソ連の「ガラス作戦」を
追求していく。
キャラがなかなか立っている。主人公の男性がやたらと福士蒼汰にそっくりで
見るたびにそれを思ってしまう。
彼の上司がすごいマザコンのゲイで彼の母親がまた強烈。
事務職の地味な女の子も実はインテリジェンスの仕事も何気に向いていたり。
それにしても裏切り裏切られがすごい。
イギリスのスパイものは必ず裏切り者がいるな。
身内にも足を引っ張る人がいるし。
モデルナはワクチンですっかり有名になったがそれまでまだ10年くらいしか
立っていない会社とは知らなかった。著者は医薬界の「テスラ」や「アマゾン」と
言っていたが考え方や仕事の流れが全てデジタルを駆使して無駄のない仕組みがすごい。
モデルナだけではなくアップルやアマゾン、アリババ、CVSの各企業が
ヘルスケア産業にいかにinvolveして行っているかなど興味深い。
本当にヘルスケア産業は巨大な市場があるのだなと感心。
コロナのワクチンで有名になったmRNAとは「自分の細胞が自らタンパク質を作るため
の設計図」という。mRNAで色々な病気に対応できるようで希望が持てるが
その一方で「設計図」を変えることで将来どうなるのか心配する人々が
ワクチンを受けないという気持ちもわかる。
amazon primeにあったドラマ。
カイロの高級ホテルでナイトマネジャーを務めるイギリス人が
ひょんなことから事件に巻き込まれてある女性を匿うが彼女は
殺されてしまう。それを機にイギリスの諜報機関のために
国際的な武器商人に潜入する。
大金持ちの武器商人は地中海の風光明媚な島の大豪邸にすみ
恋人の美女はまるでモデル。ファッションもスタイリッシュ。
そして主人公ジョナサンの身元がいつバレるかと
ドキドキハラハラが止まらん。
イギリスの諜報機関の上部のなかなか腐ってるのだが
そんな中気を吐く女性でこれを指揮しているアンジェラが
男前で信念と勇気があってすごい。
面白かった。
エンパシーとシンパシーの違いについて私もよくわからなかったが
なんとなくは理解できた感じがする。エンパシーは相手のことを理解するスキル的
でシンパシーは相手により共感するイメージだろうか。
いろいろな本から引用があるのだが「人の個人性を奪う手段は、髪型を統一し、同じ服を
着せ、全員を名前のない集団にすることのみではない。互いに個人として交わすことの
できる会話の欠如もまた、個人性の喪失につながるのだ」と言いうカロリン・エムケの
言葉などもハッとさせられる。
エンパシーを磨く方法やそれを指導力として生かす方法を指南しているトレーシー・ローレンスの記事では「勝つのをやめて、聞くことを始めろ」とあるのも興味深い。
「女性はエンパシー力が高い」説があるらしくあくびが伝染するというのも
エンパシーに関係しているようでサイコパスは移らないらしいのも面白い。
「愛するということ」でフロムは、愛とは能力であり、技術であると書いたそう。
それは「落ちる」と言った感情的なものではなく意志的、能動的に「踏み込む」もの。
では私は技術がないのね・・
エンパシーを働かせる人がストックホルム症候群やトランプ支持者になることに
ついての説明も意外でありながら納得できる。エンパシー能力のある人が
強烈な自我を持つ人自分を譲り渡してしまうようだ。
エンパシーを闇についても書いてあって面白い。
エンパシー論も深い。
いろいろな本も紹介されていて読みたくなった。