「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」東京都美術館

メットで見てから俄然フェルメールが見たくなり来てしまった。

ドレスデン国立古典絵画館所蔵のものでフェルメールも作品はこの写真の一つのみ。

当時の人々の風俗を描いた画は綺麗だし興味深い。手紙を読むというモチーフは

当時の流行りとのこと。静物画はやたらと写実的で印象派との違いを感じる。

全体的に茶色い印象の農村画はイマイチ私の興味をひかなかったが。

メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年 国立新美術館

f:id:dji:20220308204417j:image

メットをみにいきたいと思っていたがカラヴァッジョがでていると聞いてすぐに行きたくなり

当日券をネットで買ってすぐに出かけた。

1200〜1230の時間の予約だったが1210頃に行ったら待ちなしだったし中でも

混雑はなくゆっくりと見ることができたが一時半過ぎくらいに外に出たら列が

できていたから午後の方が混むのか。

 

ルソーがあったらいいなと思ったがなくて残念。

だがとても興味深い展覧会で満足度も高かった。

カラヴァッジョも気だるい官能を感じる絵でよかった。

セザンヌの「りんごと洋ナシのある静物」も目を惹かれた。

ドガペピートは子供の肖像画だが筆は荒いところもあるのにしっかり写実的で

布の質感や光も美しい。

ジャン=レオン・ジェロームの「ピュグマリオンとガラテア」も目を引く。

足は彫刻で途中から上半身は人間になっている像が裸の後ろ姿で作者とキスを交わす。

女性の像らしいのだが後ろ姿が男性的でもありすごく官能的。

 

そしてフェルメール。今まではさほど興味なかったがこの絵はよかった。

「信仰の寓意」地球儀のようなものに片足を乗せて座る白いドレスに青のストールの女性。

後ろにはキリストの磔の絵。天井から下がっているガラスのボールの透明感。

左側から流れるタップリとして重量感のある生地の張り感。

色鮮やかさと暗さ、そしてとにかく質感を感じる画像で目が離せない。

f:id:dji:20220308204427j:image

そしてこの展覧会の目玉のジョルジュ・ド・ラ・トゥールの「女占い師」もすごくよかった。

チラシで見た時には興味を惹かれなかったが実物は本当に魅力的だ。

細かい点まで丁寧に描かれており色彩も明るく美しい。衣装も小物、アクセサリーも

いちいちおしゃれで見ていて楽しいし、表情が微妙なのも面白い。

 

とても楽しめた展覧会だった。

「Think clearly」 ロルフ・ドベリ

 

sub titleにThe art of the Good Life 52 Surprising Shortcuts to Happiness

とあるように人生がより良くなる思考法などを集めた本。

 

文章は考えている時よりも書いている最中に浮かぶ。

 

若い時には常にオープンな姿勢を崩さず偶然が与えてくれたものは全て試す。

本もたくさん読む。小説を読めば素晴らしい人生を疑似体験できる。

年を取ってから関わることを絞り込めばいい。

 

人生は「何を避けるか」で良し悪しが決まる。

ビジネスにおける難問の解決法を見つけるよりそもそも難問を避けるべき。

 

大金持ちでも日々の生活に大きな違いはない、

バフェットでさえ彼が裕福であることは日々の暮らしにほとんど影響を与えていない。

つまらないことに意識を集中させていては人生を浪費する。

 

悪意ある言葉で攻撃されたらその人にその発言をもう一度繰り返してもらう。

ほとんどの人が負けを認めるというものは仕事に役立ちそうだ。

 

一週間のうち十五分でもいいからあなたの人生で起こりうる「大きなリスク」に

ついて集中して考える時間を持つ。そうすればその問題が現実になった時に

備えておける。

 

この本に書いてある人生のtipはかなりバフェットかその右腕のチャーリー・マンガーのものが多いのでチャーリーにも興味を持った。著書もあるようなので今後読んでみたい。

 

最初の章に「秘書問題」について書いてある。

秘書の募集をして100人応募してきた中から一人だけ選ぶが即決しなければならない場合

どうしたら適切に選べるかというもの。

最初の37人は面接だけして不採用にしてその中の最も優秀な人のレベルを把握。

その後はその人を上回った最初の人を採用するというもの。

そうすれば優秀な秘書を採用できる確率は非常に高くなる。

これ自体は聞いた事のある理論だが秘書=女性という話になっているのが

読んでいてモヤっとする。

昔よりジェンダー問題に敏感になっているのか私も。

「何を着るかで人生は変わる」 しぎはらひろ子

黒やグレーが多い人のアクセサリーはプラチナ系の銀色、チョコ茶やベージュが多い人は

パールやゴールドが合わせやすそうです。

 

 

「おしゃれは7、8割でいい」地曳いく子

 

「スキルとしてのファッション」と「自分が楽しむためのファッション」を分けると

いう考えは新しく感じる。会社コーデを決めてしまって行き帰りはファッションを楽しむ。

私は制服があるからお気楽だが普通の社会人は色々あるだろう。

ただ量販店の服ばかりでは味気ないならハイブランドの小物を持ったりおしゃれな下着をきたりしておしゃれを楽しむのもいいという。

 

おしゃれの近道は似合わないものを知ること。

年を重ねると昔にあった物も似合わなくなるから注意。

似合うものが少なくなると着るものが絞られてくるからスタイルも確立する。

世界のセレブたちも服のバランスはいつも同じという人がほどんど。

似合わないスタイルは絶対しない、自分はこれというスタイルを時代に合わせて

アップデートしている。微調整しながら自分のスタイルを決めていくというのは

でも難しいから。

「世界の『頭のいい人』がやっていることを一冊にまとめてみた」 中野信子

 

オールマイティを目指さない。得意なことを伸ばし不得手なことは人に頼むというのは

たまに聞くことだがなかなか難しい。

 

アサーショントレーニング」は私が目指しところでできていないこと。

自分の意見を冷静に伝えかつ相手の立場も考慮したコミュニケーション。

人間の対応パターンは攻撃的、受け身的、アサーティブに別れるそうだ。

相手を責めもしなければ自分を卑屈にすることもない。

「私」を主語にする言い方に徹するのが秘訣とか。

「あなたはどうしてそんな風に思うの?」ではなく「私はそんな風に思われて悲しい」

という言い方をするのがいいらしい。これはコミュニケーションの手法として

あちこちでみる。

 

毎日自分のいいところを褒めていくと本当にそういう人間になっていく。

 

自分が知ったその人だけの長所を褒める。

 

適度のストレスがあった方が的確に仕事ができる。

 

脳はすぐに休もうとする。休みすぎると戦えない脳になってしまう。

ライバルとの比較も時には大切。

 

早くに両親を亡くし過酷な少年時代を送った著者のもと同僚がかつての教師から

「これから君はいい教師に恵まれる可能性は少ないだろう。一人で悩みを抱えながら

過ごすことになるかもしれない。誰にも教えてもらえなくても世界には多くの本がある。

これからは本が君の先生だよ」と声をかけられたという話があった。

彼はその後それを拠り所に今は研究者として大成しているが

「自分の味方はすぐ近くにいなくても本の中には必ずいる」というのは

前向きに物事を考えられ強くなれる気がする。

「鳴かずのカッコウ」 手嶋龍一

 

 

すっかり死語になったプレミアムフライデーという言葉に驚く。

これを読んでいるとアフガニスタンの騒乱でイギリスが大量に自分たちの協力者を

退避させようとしていたというニュースを思い出す。

今でも相当あちこちにイギリスは調査員や協力者を囲っていて彼らの身の安全に

責任をもって対応しているのだと感じる。

それにしても手嶋さんはアメリカ支局長だったのにイギリス贔屓なのねと

本を読んでいると毎回感じる。