日劇にて「映画 中村勘三郎」を見る。
歌舞伎役者が身近になったのは私にとっては彼からだろう。
やはり人気もあり実力もあり、新しいことを始める実行力もあり、歌舞伎界で
大きな存在だったと思う。
コンタックのコミカルなCMにも出ていて私の好感度はとてもあがったが、
当時はそのCM歌舞伎界では評判悪いと彼は言っていたおちゃめなところも素敵。
長さを感じない。あっという間だった。
あまり闘病シーンばかりでつらいのは嫌だと思ったが、元気な時代の映像も多く、
また闘病時代も私の考えていたような病院シーンではなく、
あの明るい勘三郎さんが家で鬱状態で悩んでいるシーンにさぞつらかっただろうと
はじめて真実を知ったような気さえした。
BGMはシンプルなピアノ曲でそれも映像にしっくりときていい。
中村家は現勘九郎が一番真面目で、父勘三郎はもっと子供のようなわがままなところがあり、でもその勘三郎をしのぐその父だった。だんだんとまともになっている?
でもその喜怒哀楽の激しさが役者としての天性というか、天賦の才能というか、
そういうものに繋がっている気がする。その方がいい役者になるように思う。
やはり初舞台の上で寝ていたという七之助に期待?
そして勘三郎さんは泣き虫だ。それは知っていた。でも今回知ったのは
仁左衛門さんも泣虫だったということ。
まずは勘三郎襲名の口上で人の襲名なのに、感極まって泣いているのに驚く。
その後中村屋のお弟子さんが亡くなった日の口上でもその死を悼み、また勘三郎の
気持ちをおもんばかりまた泣いていた。優しい~!
勘三郎と二人で向かい合って真剣に話合うシーンに萌え、
パリッとしたかっこいいスーツ姿で稽古をつける仁左衛門さんにも萌え。
と仁左衛門さん萌えシーンもある映画だった。