「アンドリュー・ワイエス 創造への道程」


Bunkamuraザ・ミュージアム

やたらと習作ばかりでちょっと残念。
彼の作品は色が入るととたんに深みと奥行きがでて
はっとさせられる。
それだけに完成した絵がもっと見たかった。

彼の描いた有名な絵のモデルの女性が脚に障害があったとか
近くに住む姉弟(Olson House)をよくモデルにしていて
その作品もちらちらあり目新しく感じる。


私が気に入ったのは「三日月」という作品だ。
籠がいくつかつるされた家の軒が手前に描かれ
その先にはうっすらと雪の積もった平原と
中央に立つ一本の木のすぐ上に細い三日月がささやかに
描かれている。
軒から氷柱が下がっていてなんだか愛らしい情景だ。
こんなのがたくさん見たかったな。

すこし不満の残る展覧会だった。

ところで作品のいくつかにMr.and Mrs.Andrew Wyeth
あるものがあったが、どうやって描いたのだろう?
奥さんも画家なのだろうか?