この本は「いまなぜ青山二郎なのか」という正子の著書から
タイトルを拝借しているとはアマゾン検索していて初めて気づく。
白洲正子自体がもう伝説の人で次郎ともどもかっこよくて仕方ない
昔の女性という印象だが、この本を読むと歴史上の人物
のような人がたくさん出ていて驚く。
まず正子が薩摩の伯爵家というのも最近「八重の桜」再放送を見ていた私
には衝撃だったが、さらに彼女と仲良しの松平節子が容保の孫娘で
のちの秩父宮妃。朝敵と言われた容保の孫が宮家に嫁ぐというのも
感慨深いのだが後に「銀のボンボニエール」という著作を残す。
そういえば聞いたことある。うちにあったかも!?
正子と節子の父親同士が仲がよかったというので容保の息子の代には
薩摩との関係も良くなっていったのだろうか?
正子がアメリカに留学した学校はラテン語が必須の格式高い学校らしいが
そこにラフマニノフが来てピアノを演奏したりしたというからすごい。
吉田茂はもちろん、大久保利通の息子や宮家の方などそうそうたる
登場人物。近衛文麿は顔を洗ってもだれかが拭くまでじっと待っているという
五摂家はすごいと正子も言っていたが確かにすごい。
後にそんな近衛は自害をすることになるのだが・・
今では大御所で大変な目利きという印象の正子でも
青山二郎や小林秀雄と一緒の時には彼らから小娘扱いなのが新鮮。