- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/06
- メディア: 単行本
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自分の子殺しの容疑で日夜マスコミが押しかける隣家。
近くに住む極平凡そうな夫婦の持つ驚愕の秘密を
知ってしまうある記者。
その夫婦にはかつてなにがあったのか?
はじめは子供を殺された可哀相な母親を装っていたが
実は自分で殺してしまっていたというかつてあった事件を
下敷きに書いている物語。
その近所に住んでいる夫婦にフォーカスして描く。
その夫婦(本当は違うのだが)にも恐ろしい過去があり
秘密を抱え、罪悪感やら怒りやら、取り返しのつかないことへの
後悔やらを抱えながら生きている。
レイプというのは被害者の方がいつまでも理不尽に辛い思いをし
犯罪者の方は意外と何事もなかったかのように
生きていくことが可能なのかなと思った。
もちろんみんなそうではないし、それなりに傷付いたり
落ちていってしまったりするケースだってたくさんあるが。
吉田修一はこのまま犯罪小説を書き続けていくつもりなのかな?