「たたかいの記憶」 新・ちくま文学の森

たたかいの記憶 (新・ちくま文学の森)

たたかいの記憶 (新・ちくま文学の森)


戦いについて描かれたものを集めた短編集。


日本や外国の作家のものをいろいろと集められているが、
植民地のビルマで警官をしていた心優しいイギリス人の青年が
(圧倒者であるイギリス人に全面的に反対し、ひそかにビルマ人の
見方であった)、暴れた象と対決することになり、
本当はもうその必要もないほど、落ち着いてきた象に対峙しながら、
そして自分でもそう思いながらも、現地民の期待が象射殺に傾き、
なにより自分が恥をかきたくない思いから、象に発砲する話*1
が心に残った。

*1:「象を撃つ」オーウェル