2006-01-01から1年間の記事一覧

「そして、警官は奔る」日明恩

人身売買で手に入れた小さな東南アジアの女の子を飼っているのを見つけられ逮捕された男。彼の家からは幼児ポルノがたくさん発見された。女の子の母親を捜し、幼児ポルノのビデオに写る子供たちを捜し始める警官の武本とは「冷血」というあだ名の和田がコン…

「カミーユ・クローデル」府中市美術館

春に軽井沢でカミーユ展があり、どうしても行きたかったが、府中に来るというので待っていた。 初めて府中に行ったが、けやき並木から木漏れ日が漏れて夏の日のさわやかな美しさにちょっと感動。そして美術館の周りにも緑が豊富で立派な公園がありここでも感…

「ローレライ」

原作が面白かったので見てみたが、話がかなりはしょられており(映画化の場合はだいたいがそうだが)、私の大好きな朝倉大佐があっさりとあんなふうに死んでしまって、それ以後は急に興味を失う。 戦闘シーンが主でそればっかりの印象。フリッツも出てこない…

「うそうそ」畠中恵

箱根に湯治に向かうことになった若旦那に松之助、そして仁吉と佐助がお供することになったが、途中の船の中から手代の兄や達が消えてしまう。心細いうえに誘拐までされてしまった若旦那達。でもいつまでたっても兄や達はいつもと違って助けに来ない。兄やた…

「幸せになるためのイタリア語講座」

それぞれに私生活で悩みを抱える大人たちがイタリア語講座をきっかけにだんだんといい方向に生活が向いていく。(はしょりすぎ?) 妻を亡くしたばかりで新しく赴任したばかりの牧師、年をとって病気になり、わがままになった親に手を焼き、仕事も不器用でう…

「白洲次郎」 白洲正子、朝吹登水子他

白洲関連本を2冊読み、明石家さんまの白洲特番を見た私は、「オイリーボーイ」もブカッティもPLAY FASTも新しいものはあまりない。 写真も見たものが多かったが、いろいろな人から彼の人となりを表すエピソードを聞くのはやはり興味深い。その中で、同じ話…

「それでも、警官は微笑う」日明恩

池袋署の所轄内で連続発生する密造拳銃事件。‘キチク’とあだ名される無骨で無口な巡査部長・武本と、‘警視庁一のお坊ちゃま’と爪弾きにされる年下の上司・潮崎警部補の凸凹コンビが捜査に乗り出す。銃の出所を探る二人は、五年前の覚せい剤乱用防止推進員の…

「I LOVE YOU」 石田衣良、伊坂幸太郎ほか

男性作家6人による恋愛小説の短編集。 動物園でデート中にばったりあった姉の元恋人と今は行方不明になっている姉の話をする「透明ポーラーベア」(伊坂幸太郎)、幼稚園の頃からの幼馴染で今でも女を感じさせず友達として飲み歩く日々の萌枝と隆介、そのふ…

「陽炎 東京湾臨海署安積班」

臨海署の刑事課強行犯係の安積が、ちょっと太っていて頼りにならなそうなのに、捜査の核心を突いてきたりする須田、優秀なのになんだか杓子定規で扱いにくいと思われている村雨などとともに事件を解決していく話。 高速道路交通警察隊の速水はなにかと安積に…

「我輩は主婦である」

なんといってもクドカンと磯Pのコンビなので、昼ドラでも私的には大注目だったが、期待にたがわず面白かった。 漱石に乗り移られたミドリ(斉藤由貴)も、だんだんと一緒にいると安心するような抱擁感を醸し出してなんだか好ましい人物に見えてくるし、姑の…

嬉っし〜恥ずかっし〜♪

「ぼくは怖くない」

イタリア南部の田舎町で両親と妹と暮らすミケーレ。なにも起こらない平和な町で鎖につながれた男の子を発見してしまう。死んでいるのかどうかもわからなかったが、彼はフィリッポという少年で年もミケーレと同じだとわかる。 こっそりとその穴に通いせっせと…

「インディでいこう! ナチュラル&インディペンデントな生き方実践ガイド」ムギ(勝間和代)

年収600万以上、自慢できる夫(または恋人)がいる、年をとるほどいい女になるの三つをかなえるための実践ガイド本。 そのために必要なのは「丈夫なこころ」と「学び続ける力」だという。丈夫なこころのためには、愚痴を言わない、いつも笑顔、姿勢をよく…

「この世の果ての家」 マイケル・カニンガム

1970年代のクリーブランドで新学期に出会ったジョナサンとボビー。ボビーは兄を事故で失い、そのショックで母も死亡、アル中となった父と二人暮しだ。仲良くなった二人はごく少年らしい好奇心から肉体関係を結ぶ。それを知って割ってはいろうとするジョナサ…

「眠れぬ真珠」 石田衣良

厨子に住む45才の女性版画家咲世子は仕事も順調で、銀座の画廊の雇われ支配人の男性と長く不倫もそこそこ幸せだ。ある日いきつけのカフェで映像作家を目指す17歳年下の青年素樹と出会う。彼は東京で挫折を味わい生きる方向性を失っているようだった。咲…

「岸恵子のとっておきフランス旅」

TV

BS朝日で岡本健一君と一緒にパリやブルターニュを回る旅番組を見る。 お正月の放送を見逃していたので再放送を楽しみに見る。 岡本君は適度に甘えや子供っぽさや礼儀正しさを出し大人の女性を上手にエスコートしていた。手をつないだりぴったり寄り添ったり…

「トニー滝谷」 イッセイ尾形 宮沢りえ

トニー滝谷 [VHS]出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント発売日: 2005/09/22メディア: VHSこの商品を含むブログ (4件) を見る 生涯孤独な男性アーティストが洋服にすごく似合う女性と結婚をしてとても幸せに暮らすが、彼女は中毒のように洋服を買い…

「チーム・バチスタの栄光」 海堂 尊

アメリカから呼び戻された優秀な医師桐生を中心に精鋭が集められたバチスタチーム。脅威の成功率で次々と手術をこなす彼らだったが、3件立て続けに患者がなくなる事態が起き、不審に思った桐生は病院長の高階に監査の相談をする。病院の命運をかけるような…

中田引退

ニュースで見てびっくりした。そしてやはりさびしい思いでいっぱいだ。 以前ペルージャまで試合を見に行ったことを思い出す。 彼の前半のキャリアはとても華やかだったが、終盤はあまり恵まれているとはいえない状況だった。まだ盛り返すチャンスはあると思…

「世界は密室でできている。」 舞城王太郎

「煙か土か食い物」でも探偵として出ているルンババこと番場潤二郎の青春ストーリー。ストーリーテラーでルンババの幼馴染の友紀夫もいつでもユーモアを忘れない所がとてもいい。ルンババの姉涼ちゃんが屋根から転落し悲惨な死に方をして、ショックを受けた…

「小山実稚恵ピアノリサイタル〜ロマンへのさすらいの旅」 オーチャードホール

友人に誘われ6月24日小山実稚恵のコンサートに行く。なんと彼女は12年に及ぶ24回にわたるリサイタルシリーズを企画しており、今回はその一回目。毎回テーマカラーがあり、今回は白のため、白いドレスを着て、ステージには白い花が生けられていた。 今…

「犬のしっぽを撫でながら」小川洋子

愛犬や好きなタイガースのこと、数学やアンネ・フランクの家を訪ねた話などを集めたエッセイ集。 小川洋子は彼女の小説と同じ優しい雰囲気のするエッセイを書く。育ちのいい大人といった感じで読んでいても穏やかで優しい気持ちになる。数学に関しても素人に…

「暗闇の中で子供」 舞城王太郎

前回の殺人事件の傷も癒え切れない奈津川家をまた事件が襲う。奈津川家シリーズ第二弾で今回の語り部は三男の三郎だ。 三郎は背が高くハンサムで、腕っ節も強く、塾経営のかたわらミステリー作家として本も出しそこそこ売れたりしている。BMWに乗り、ラフマ…

「チルドレン」

TV

伊坂幸太郎のチルドレンの映像化があり、CSで流れたものを友達がとって見せてくれた。チルドレンの原作にまったく忠実ではなく、シリーズのいくつかの話がまじっていたりアレンジされていたが、基本的にはなぞっておりキャラもなかなかあっている。 でも武藤…

「まほろ駅前多田便利軒」 三浦しをん

便利屋を営む多田に拾われて一緒に暮らすことになった行天。ふたりは高校の同級生だったが当時ほとんどしゃべったことがなかった。高校時代に言葉を発することがなかった変わり者の行天は、工作の時間に事故で指を落としてしまうという過去があった。その事…

「W杯 オーストラリア戦」

数々の試合をロスタイムで帳尻あわせをしてきた日本代表が、この大事な局面でやられてしまうとは思っていなかった。このところやることはあってもやられることはなかったもんな・・・ そしてなんとなく行けてないのに結果だけは残す俊ちゃんをまた見てしまっ…

「砂漠」 伊坂幸太郎

髪型がやませみに似たもてそうな鳥井、超能力をもったひだまりのような女の子南、クールビューティの東堂、常に世界の平和、全人類の幸せを考えている西嶋、物事を見るのが鳥瞰型と言われたストーリーテラーでもある北村を中心に繰り広げられる大学生活の青…

「電車男」

とりあえず山田孝之がむっさ〜いオタクから、髪型と服装を変えただけで、「あら不思議!?なかなか可愛い男の子に!」というのが、見た目の大切さを教えてくれた。そして中谷美紀はきれいだった。ちょっとできすぎな展開もあったけど。 オタク三人組は、ワン…

「ダヴィンチコード」 トム・ハンクス、オドレィ・トトゥ

これは予想に違わずいまいちだった。 殺されたルーブルの館長の孫娘が真犯人を追っていくうちに、歴史に隠された大きなキリストの秘密を知るというもの。 まず手がかりとなる大切な文がなぜか英語ってのが不思議だ。ラテン語とかなら納得しやすいのだが、嘘…

「桃尻娘」 橋本治

ある女子高生とその周りの友人たちの日常を描く。読んでいてなんだかうるさかった。あまり面白くなかったので、かなり後半まで読んだのだが、図書館の返却期限になってしまったので、終わらないうちに返却。でてくる芸能人の例えが、大変古くて時代を感じる…