「日本エッセイ小史 人はなぜエッセイを書くのか」 酒井順子

 

酒井順子はものごとをよく見て分析し言葉にするのがほんとに上手だと

毎回思う。

ナンシー関のことを「自分の知らない自分の感情を引き摺り出してくれる産婆の

よう」と表現していたがまさに酒井順子こそ私にとってはそれだ。

 

エッセイとは「へーえ!」と「あるある」と二種に簡潔にまとめるのもすごい。

 

エッセイの歴史を辿っていて私的には懐かしいものも多かったが

ちょっと前の世代のものにも興味がわいた。

伊丹十三の本はすぐに読んでみたい。

 

そして吉行淳之介は本当の人たらしでセックス好きなのだな。

単なる女好きかと思っていたら男娼に手を出した話がエッセイにあったらしく

潔さを感じた。男も惚れるのは仕方ない。