- 作者: 榎本まみ
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/09/22
- メディア: 単行本
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借金の督促の電話を掛ける仕事をしているOLが、つらくて回収率も悪く
お客さまにも怒鳴られながらも、だんだんとうまくできるようになる生活を
面白おかしく書いたエッセイ。
読んでいるのもしんどくなる仕事だが、彼女にとってはこんな本を書くほどの
収穫があったので、必然だったのだろう。
「お金を返して」と言わずに「いつなら払える?」「いくらなら払える?」と
相手に言わせるとうまくいくとか、いきなり怒鳴られて体が固まったら
自分で抓ったり、足を踏ん張ると体が動くようになるなど
ちょっとしたアイデアも満載。
「お仕事中申し訳ありません」「朝早くに申し訳ありません」など
要件を言う前に先に謝ると相手は怒りにくくなるというのはクレームに
使えるテクニックだし、「ゆっくりしゃべる」と自信があるように見えていいとか
謝る時には「具体的な言葉で謝罪する」(さっきの奴の態度が気に入らないと
言われたら、先ほどのものがお客様に不快な思いをさせてしまい申し訳ないなど)
などいろいろと仕事につかえそうだ。
「謝罪は何度も繰り返すと薄まるので、黄金比は謝罪2に対しお礼1」
ただ謝り続けるのでなく、謝りながら「貴重なご意見ありがとうございます」
「電話に出ていただきありがとうございます」などを混じらせながら話すのが肝心という。いろいろと彼女はつらい仕事の中でも新しく学び発見をして
たくましく素晴らしい!OLってやっぱりすごいわ。