- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/11/29
- メディア: ハードカバー
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ゴールデンスランバーとはすばらしい眠りということらしく、
ビートルズの歌のタイトルにもなっているそうだ。
家にあるビートルズのアルバムを見てみたが
その曲はあいにくと入っていなかった。
ビートルズが聞きたくなって、アルバムがほしくなる。
仙台で宅配ドライバーをしている青柳はちょっとのんびりした二枚目で
以前帰省中のアイドルの家に宅配した時、強かんに襲われていた彼女を
助けたことから、彼自身も一躍地元のアイドルになった。
数年後、仙台出身の若き首相が地元でパレードしている最中に殺害され
その犯人とされたのが青柳だった。
見に覚えがない彼は大学時代からの親友森田に逃げるように言われる。
ケネディーを殺害したオズワルドのように大きな力によって
犯人に仕立て上げられている恐れを感じながら、
ただひたすらに逃げ続けていく彼だったが・・
主人公の青柳君は男性から見ても守りたくなるような風情だったり
すぐに涙ぐんだりとちょっと優しい男の子キャラなのだが、
その彼がだんだんとたくましく逃げ回っていく様はすごい。
こんな風に誰かに罪をかぶせてしまって始末することって
案外あるのかもしれないと思うと怖い。
久しぶりに伊坂作品を読んだが、やはり面白い。
最後はちょっと切ない終わり方だったけど・・
青柳君にはひよこ頭のARATA君がすごくぴったりの気がして
ARATA君で是非映像化してもらいたいな〜。