「戦場のアリア」ダイアン・クルーガー

第一次世界大戦時、最前線で対峙するドイツ軍とフランス・スコットランド連合軍。クリスマスイブの夜に聞こえてきた歌声からいつしかみんながひとつになり打ち解けていく。


後で実際にあった話を下敷きにしていると知ったが、そうでなければちょっと出来すぎでありえないと済ませてしまいそうになるほど、おとぎ話のようだ。


第一次世界大戦は二次よりもやはり馴染みが少なく知識も薄くなる。ドイツの皇帝とか「あれまだいたっけ?」と思ってしまったし、ドイツの将校はユダヤ人だったし。クリスマスツリーがたくさんあったり、制服が立派でドイツ軍はリッチな印象がした。映画を見終わって「ドイツって勝ったんだっけ?」と友だちが言うから「負けたでしょう」「え、負けたのは2次のほうじゃ?」「両方負けたよね」「そうだっけ?」きっと私達の会話を聞いて正解を言いたくてうずうずしていた人がいたことだろう。家に帰って早速ネットでチェックしたけど。


イブの夜にスコットランド軍がバグパイプを演奏しだしみんなが合唱を始めるのだが、彼らは戦場にもバグパイプ持参というのがすごい。それに刺激され歌うドイツ軍のオペラ歌手にあわせて演奏を始めるのも素敵だ。極限の状態の余裕に感動する。


もっとダイアン・クルーガーの歌が全面的に押し出されているのかと思ったが、それほどでもなかった。


スコットランド軍の塹壕内でking streetと手書きで書いてあったりして、high streetもあるのかしらとふと思った。そういえばアメリカ人もイラクにアメリカの地名を勝手につけて呼んだりしていたな・・


とりあえず宗教が一緒だというのは、やはり大きいと思った。それだけでお互い理解し仲良くなり結束しやすい。世界の戦争は宗教の違いが一番多いしな。