「神の火」 高村薫

神の火〈上〉 (新潮文庫)
文庫版の「神の火」を読む。
原発技術者で今は出版社(兼本屋)で働く島田は、かつては父の友人の江口に誘われソビエトのスパイをしていたが、今は平穏な日々を送っていた。江口と再会をした時から幼馴染の日野とともに苛烈な諜報戦に巻き込まれる。良という名の謎の白人が実はパーヴェルと言う名の密入国したロシア人で、日野としばらく一緒にいるが、途中拉致されてしまう。彼はチェルノブイリで被爆しており、体が弱っている。なんとか彼を助け出そうと島田は交渉に乗る。ところが取引が失敗し、彼と日野は「原発襲撃」へ動き出す。

なんとなく日野と島田が原発襲撃をしようと思ったのか理解に苦しむ。本の中で説明がされて入るが、私が納得するものでなく疑問がかなり残った。
それにしても島田の思いむなしく、良と再開できなかったのはとても残念。