「横道世之介」 吉田修一

横道世之介

横道世之介


隙だらけの心優しい男の子世之介と学生時代に彼にかかわった人々のお話。


田舎から上京し、大学ではなぜかサンバサークルに入り、
知り合ったばかりで一緒のサークルに入った友人はいつのまにか子供ができ、
合コンで知り合った女の子は浮世離れのお嬢さま、恋した女性は
高級娼婦の噂がある。
バイトに明け暮れ、たまにサークルに出、実家に帰省もしつつ日々が過ぎていく。
やがてみんなはそれぞれの道を行くが。


学生時代の話と現代の話が交互に展開する。
学生の頃の風俗がやたらとバブリーで懐かしくこっぱずかしくていい。
現在の生活を送る人々が今はそれぞれ充実した生活を大人として
送っていることを知れて嬉しい。世之介を除いてだが。