「ミス・ポター」

ピーターラビットの著者の生涯を描く。

19世紀のロンドンの上流階級に生まれたベアトリスは
幼い休日を湖水地方で過ごし、そこで出会った動物の絵を描く。
大人になり絵本を出版するべく出版社に売り込みに行き
ウォーン社と契約をする。そこでは末の弟が働きたいと
言っていた矢先だったので失敗してもいい仕事を任せようと
したのだった。


ところが本は売れに売れ、担当編集者のノーマンとは
仕事を通じて友情を育み、いつしか恋に変わっていく。
やがて二人は結婚を決意するが、不釣合いということで
ベアトリスの両親に大反対され、なおかつ大きな悲劇に
巻き込まれる。


その後ベアトリスは湖水地方に移り住み、
美しい自然を残すために乱開発に立ち向かい守っていく。


昔の上流階級の社会が垣間見れて面白い。
ベアトリスはお見合いをどんどん断り32歳にして独身。
彼女が出かけるときは必ずメイドのおばさまが一緒だ。
眺めのいい部屋」でも独身女性のお供にchaperonがいたが
かならずMiss誰々でその年上の女性もだった。
結婚している人は付き添いになれないのだろうか?


ベアトリスはやがて湖水地方に一人で住むのだが
そのときは実家でいつもいた付き添いの女性は
一緒ではなかった。親と同居でなければいいのか?


ベアトリスと不釣合いと言われたノーマンだったが
彼の上の二人の兄弟で出版社を経営しており
彼は母親に「働かなくていいから、私のそばでいつも
笑っているだけでいいのに」と言われていたくらい
金持ちだったのだ。姉がいて彼女も独身主義者だったが
彼女とベアトリスも仲良しになる。
どこかで見た顔と思ったら、ジャクリーヌ・デュプレ役の
女優さんだった。あの頃はすごくぎすぎすにやせていた気が
するが、今回は丸くなっていた・・・


以前湖水地方に行ったことがあるが、
あの美しい自然はあんなに昔から再開発の危機があったのを
かなりの努力の末勝ち得たものだったとは感無量。
何もしなくては守れないのだな。