「死は存在しない」 田坂広志

 

最先端量子化学が示す新たな仮説というサブタイトルが付いている。

 

you tubeなどで量子科学と人間の心の関連などを見たりしていまいち理解できなかったが

興味を持っていたところで本を読むことに。

著者はバリバリの科学者で内閣官房参与だったこともある方。

難しい本かと思ったが平易な文章で読みやすくスイスイと読めた。

 

宇宙の始まりから現代の自分達に至るまでの解釈などなかなか納得できるし

薄ぼんやりと知っているような気がしていた集団的無意識へのアクセスとか

宗教と科学の妙な共通点、宗教同士の共通点など普段から疑問に

思っていたことも述べられていて色々と納得。

 

物質と意識を対立するものと考えるのでなくそもそも物質そのものが極めて

原初的な次元で意識を持っているのではないかという仮説がある。

物質の根源的構成要素である量子や素粒子そのものに極めて原初的な次元の

意識が備わっているという考え。最初はあり得ないと考えていたが

読んでいくうちに納得してしまう。

 

「ゼロポイントフィールド」には宇宙の全ての出来事が記憶されており

人類や地球の歴史も全部入っている。

本来我々は無意識の世界を通じてゼロポイントフィールドに繋がりそこから

様々な情報を得ることができるが生きている人間は自我(エゴ)の想念が

強く存在するとフィールドに繋がることを妨げてしまうという。

 

故人に自分を導いてもらいたい、守ってもらいたいなど願うのはいいことだそうだ。

その想念がゼロポイントフィールドに存在する肉親の「超自我意識」を通じて

必要な情報やいい情報を引き寄せるという。

肉親を思って祈ることはゼロポイントフィールドに繋がる最良の方法というのは

安心する。

 

引き寄せのことも書いてあって説明も納得。

 

他の本も読んでみたくなった。