「かぞくのくに」

優しげな新君のポスターに惹かれていたので見たいと思っていたが
久しぶりに私が考える新君らしい新君の映画と感じた。

北朝鮮に帰国事業で移住した在日の男の子と家族の話なので
かなり重たくてつらい映画なのかと覚悟していたが
思ったよりも辛くなく、淡々と見ることができてよかった。
始まってからすぐに涙がじんわりと湧いてきて、ずっと
瞳は濡れた状態だったが、新君演じるソンホは
家族からとても大切にされて歓迎されているのが
よくわかったので暖かい気持ちになれる。

在日の人のお話なので勝手に関西が舞台かと思ったが
東京が舞台でちょっと違和感を感じたが
そういえば関西弁をしゃべってはいなかった。

安藤サクラは苦手な女優さんだったが、この映画ではすばらしく
彼女にぴったりだった。
とても感情を素直に出す。
母親役の宮崎美子もおおらかでとてもいい母親だ。
Koreanは喜怒哀楽を表に出すタイプの人が多いと思っていたが
この映画のソンホはほとんど感情的にはならず
そういう意味でも日本人ぽい。
妹とは思えないほどスキンシップがあって、なんだかうらやましい。

でもポスターなどにある、ふたりが手をつないでいるシーンは
映画の中にはなかったような・・・
ちょっと残念。

それにしても新君がこんなに役者の仕事にはまってくれるように
なるとは思いもしなかったな。