「すべては愛のために」アンジェリーナ・ジョリー クライブ・オーウェン

すべては愛のために~Beyond Borders~ [DVD]
ロンドンの社交界で開かれたチャリティに参加したサラは、エチオピア難民の少年を連れパーティに乱入した青年医師ニックに影響を受け、エチオピアに物資を運びボランティアに参加する。綺麗事ではすまされない現状に改めてショックを受けるがその後UNHCRで働くことに。その後カンボジアチェチェンと場所を移して働くニックとサラの10年に亘り続くことになる愛を描く。


サラが行った時、エチオピアのキャンプの食料はせいぜいとあと10日分しかない状態だったが、そんな風に逼迫したことになっているのは日常的らしく「どうにかなる、今までもどうにかしてきたし」とそこでニックと働くエリオットは言う。そんなプレッシャーがかかる状態でいつも働くなんて私には無理そうだ。ただでさえ色々なことが思い通りに運ばずイライラとしそうなのに・・・みんな辛抱強いので驚く。


そのキャンプになぜかピアノが置いてあり、夜、なにげに弾き始めたサラの音色に惹かれて聞き耳を立てるエリオットとニックは急にホームシックになったような、懐かしく優しいものに思いがけず触れたような泣きそうな表情になっていたのが印象的だ。


世界のどこに行っても絶望的なほどの数の人々が飢えていて、あまりのキリのなさに仕事を続けていくことにくじけそうにもなるだろうし、不当に危ない目にあったりするのに、よく耐えて仕事が続けられるなと思いながら見ていた。しかも色々な人の利害、思惑が入り乱れものごとを複雑化する。私だったら耐えられるのだろうかと考えながら見てしまった。


最後のチェチェンでサラに思いがけない悲劇が待っているのだが、あまりにあっけないので意外に感じたほどだ。そしてカンボジアの歴史やチェチェンについてももっと知りたくなった。