「ロダンとカリエール展」 国立西洋美術館

彫刻家ロダンと画家のカリエールは同じテーマで作品を残しているものも多く共通点が多い。カリエールの絵は今回初めて見たが、色合いが優しく見ていて柔らかい気持ちになる。

でもやはりロダンに惹かれる。特に彼の作品では「最後の幻影」が良かった。大理石に苦悩する男性と頬杖を突く女性が彫られていて対照的な表情で美しい。
他にも「30番と呼ばれる右手」という作品は手の彫刻だがとても美しい手で、ロダンの作品はパーツも美しいと認識する。手などのパーツをいくつか作り置き、別の機会に作品に組み入れたりすることがあるらしいのだが、「回復」というカミーユをモデルにしたらしい作品も大理石から女性の顔が覗き、その下に添えられた手はやはり別の時のものらしい。


「アデルのトルソ」はとても官能的で美しい。完璧な体で胸も豊満でロダンの作品は理想的な体形と言ってもいい。そして私は大理石の作品が好きと気付いた。

アメリカ人の女性が娘を亡くし娘との思い出をとロダンに写真を見せて作品を依頼(確かお墓に飾るためだったか?)したという「母親と死んだ娘」。こんな風に芸術家に個人的に作品を依頼できるなんて幸せな人がこの世にはいるのね。

ジャンヌ・ダルクの像もあったが英語名はJoan of Arcだった。