「パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト」 

バイオリン奏者のデビット・ギャレットがパガニーニに扮する。

天才でありながら埋もれていた存在だったパガニーニが敏腕マネージャーウルバーニに

よって開花していく。

始めは自堕落な生活をしていて生活力もない彼に経済的にも救いの手を差し伸べ

なぜそんな何の得にもならないことを申し出るのか彼も不思議に思っていたが

ウルバーニの使命であり、生きがいでもあったのだろう。

 

もちろんギャレットの演奏シーンは圧巻で、もっと聞いていたくなる。

昔はオリジナル編曲以外は嫌いだったが、最近はもっぱら変奏曲も面白く感じる。

国王が開場にお見えになったシーンでは英国国歌をバイオリンでアレンジたっぷりに

弾いていたり、また魔王が劇中に不穏な雰囲気の時にかかり、さらにエンディングでも現代風のアレンジでかかったりと面白かった。

 

イギリスにパガニーニを呼ぼうとしている指揮者のワトソンが、気まぐれで勝手な

パガニーニに振り回され、予定通りに来てもらえず、やっと来てもコンサート当日に

楽屋からも出てこず、来ることを祈りながら演奏を開始し、いよいよ彼の出番に

なって一貫の終わりかと思ったところで客席後ろから派手に登場とか、

ワトソンの立場になって胃が痛くなりそうなほどハラハラしてしまった。

ワトソンは彼のために負債で身ぐるみ剥がされているし(涙)

 

ワトソンの娘シャーロットにパガニーニは恋をするのだが、彼女の歌もとても

素晴らしい。彼女が歌っていたアリアは本当に歌詞付で歌われているものなのか?

バイオリン協奏曲第4番の第2楽章らしいが、you tubeでヴァイオリン演奏を

聞いたが、歌の方がより美しさが際立っていい。印象的で映画が終わっても

メロディを口ずさむ。

そしてシャーロットは肌が象牙色で美しく、西洋絵画にでてくる女性のような

容姿だった。

 

楽団員がダニエリのヴァイオリンを持っているのに気付いて取り上げて

パガニーニは使い始めるのだが、あの楽団員はダニエリとわかっていて

使っていたのだろうか?最後はパガニーニの才能が素晴らしいのに感動して

譲ってあげることにしたようだが。

 

映画を見終わるとやはりパガニーニの曲が聞きたくなる。

帰りの電車でituneで検索してみたが、思ったほど私のlibraryにはなかった。

あれ~?おかしい。

CDはもっとあったはず、入れてなかったのかしら?

サントラがあったらほしい。