「ユニコーン ジョルジュ・サンドの遺言」 原田マハ

 

ユニコーン―ジョルジュ・サンドの遺言

ユニコーン―ジョルジュ・サンドの遺言

 

 赤地の鮮やかなタピスリ「貴婦人と一角獣」の展覧会があったのは今年だったろうか?

行く機会がないままに終わってしまったが、物語を読むと興味がわきやはり

見てみたかったと思う。

 

ジョルジュ・サンドはセレブとして人生を謳歌した女性かと思っていたが

それなりに苦労もしており、子供たちを育てお金を稼いでいた。

そんな中、芸術も愛し、恋愛もして、やはりかっこいい。

 

この本は決して長くなく、まるで童話のように美しい絵がさしはさまれ

シンプルな文体で淡々と話が進み、でも最後は余韻を残す。

 

欧州で美術館に行くと頻繁にタピスリーが飾ってあり、個人的にはあまり

興味がなく見ていたが、やはりこの貴婦人と一角獣シリーズは謎も多く、

色彩も美しく物語があり面白い。