- 作者: 宮本輝
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/10/01
- メディア: 単行本
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豪華な美術本などの制作を専門にする出版社に勤めていたが
そこが倒産して今はフリーで編集の仕事をする聖司のもとに
発酵食品の本の依頼が入る。
取材を通して知る発酵食品の歴史と奥深さや神秘に
魅せられる彼だったが、同時に家族の歴史にも
思いがけず触れることに・・
聖司は自分でも粕漬けを作ってみたり、
いろいろな発酵食品が出てきてとてもおいしそうだ。
あまり興味のない私だったが、すごく体にも
よさそうなので、食べ物は人間には本当に大切だと思う。
特に聖司が発酵食品をよく食べていたときには
心も穏やかで体の調子もよかったという記述があった
ところなどは、自分も食べてみようかと本気で思うほどだ。
かつおぶしを家庭で削る話も懐かしく読んだ。
昔はそういえばうちでも母がやっていたな〜。
あれも発酵食品と知り驚く。
出てくる人がそれぞれ心に何か抱えたものがあり
みんな優しく読んでいて心がやわらかくなった。
でも聖司とパン屋の嫁の美紗緒との関係が
なんだか分かりづらかった。
結局どういうことだったのかしら?