「みんな誰かの愛しい人」

監督:アニエス・ジャウィ 主演:マリルー・ベリ

主人公のロリータはちょっとおでぶのさえない女の子。
父親は有名な作家なので、それを知ると回りはちやほやする。
自分に近づく人間はみな父親に興味があるからだと嫌気がさし、
自分にも自信がなく、いじけ気味だ。父親からもボーイフレンドからも
愛情が得られないと悩んでいる。そんな彼女が好きな声楽の勉強をして
だんだん自信も持ち、彼女自身に興味を持ってくれるボーイフレンドに
出会う話に、脇役に彼女の声楽の先生夫婦(だんなは売れない作家だったが
突然break)をからめて進む。

その声楽の女の先生が家で鉄瓶(!)からお茶(コーヒー?)を
カフェオレボウルに注いで飲んでいるシーンが。
フランス人はお茶でもなんでもカフェオレボウルを使うのだろうか?

ロリータのおとっつぁんの台詞で締め切りをせかされ
「イタリア人の癖に締め切りにうるさい」と言っていたのが笑った。

声楽のレッスンのシーンで歌われる曲も美しい。
聞き覚えのあるものもあり、最後のクレジットで必死に曲名を追ったが
早すぎてよくわからなった、残念。
無人の教会に入ってロリータが歌を歌うシーンで先生もいつしか一緒に
声を合わせて歌いだすところも素敵だ。