「ナイン・ストーリーズ・オブ・ゲンジ」

 

 源氏物語をモチーフに人気作家たちが書いたお話。

現代ものなのかと思ったら、平安時代そのままのお話も多かった。

 

「汝の名はスパイ、裏切り者、あるいは詐欺師」 手嶋龍一

 

汝の名はスパイ、裏切り者、あるいは詐欺師 インテリジェンス畸人伝

汝の名はスパイ、裏切り者、あるいは詐欺師 インテリジェンス畸人伝

 

 手嶋龍一が林真理子と雑誌で対談をしたのを読んだら面白かった。

その時にスパイはみんな感じがいい人たらしだと言っていたが

この本に出てくるスパイたちも基本的にみんなそう。

プーチンも朝日の記事で昔のベルリン諜報畑時代は人たらしだったと

あったのを思い出す。

 

スパイといえばイギリス人、しかも上流階級の子弟が通うパブリックスクールやら

オックスブリッジやら。

パブリックスクールでは自分の身を守るためにうそをつく。誰より猫をかぶり

上手に感情を押し隠す。そんな特異な種族を生み出す、独特の教育制度という。

 

そしてスパイだった大物作家の多いこと。

ル・カレも元スパイらしいが、彼も父親が希代の詐欺師だったりなかなかの波乱万丈。

彼の本も読みたくなった。

 

二重スパイだったキム・フィルビーの話を読んでいて、久しぶりに

映画「アナザーカントリー」が見てみたくなった。

映画「殿、利息でござる」

 

殿、利息でござる!

殿、利息でござる!

 

 阿部サダヲが美形。

そして妻夫木も美形。

龍平きびしい。

きたろうと山崎努がいい味を出していた。

この映画って中村義洋監督だったのね。

映画「高台家の人々」

 

高台家の人々

高台家の人々

 

 天然綾瀬はるかにぴったりの天真爛漫な役柄。

相手の心が読める一家斎藤工間宮祥太朗水原希子

美形兄弟もいい。水原希子と坂口健太郎の恋の行方も気になる。

特にこじらせている間宮弟と誰よりもフリーダムなお父さん市村正親がよかった。

映画「ムーンライト」

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今年のアカデミー賞作品賞になった作品。

主人公の黒人の子供が少年、青年となっていく様が

説明もないまま画面が切り替わっていくが同じ雰囲気を持っている。

最後のやたらとマッチョになった大人シーンでは違和感があったものの

おどおどするシーンなどでは「やっぱりあの子だ」と感じるから

すごい。

 

子役時代がすごく可愛い。

麻薬の売人なのに人格者のようなファンやかっこいい大人の女性の

その恋人テレサがいてくれて本当によかった。

母親も最初はしっかりしたように見えて麻薬に手を出したり

だんだんと堕落をしていき見ていてつらい。

母子家庭の辛さをひしひしと感じる。

 

成長して売人としてきる主人公シャロンは体も鍛え金ぴかアクセサリーに

マッチョファッションでヒップホップを車で爆音というスタイルだが

キンキラゴールドマウスピース状のものを歯に全面的に

かぶせている。はじめは全部入れ歯か差し歯かと思ってぴっくりしたが。

あれは周りを威嚇しているファッションなのか?

「いろは匂えど」 瀧羽麻子

 

いろは匂へど

いろは匂へど

 

 ちょっと引きこもりがちの女性が人たらしな染色工芸家と出会い

はじまるぐるぐる巡る切ない恋物語

主人公の女性は紫とかいて「ゆかり」と読むのがおしゃれだ。

染色工芸家と一緒にいる女性藤代という女性もくったくがないようで

いろいろと歴史がある。

 

読みながら映像化するなら誰かなと考えていたが

窪塚洋介でどうかなと思ったり。