「GO」

GO [DVD]
仕事柄たくさんのパスポートを見るチャンスがある。以前在日朝鮮人の人が外国に行く場合、パスポートでなく日本の再入国証にビザなどを取って外国に行っていたのを思い出す。その再入国証は日本に永住している台湾人など、別の国籍のパスポートを持っていた人たちもパスポート以外に持っていたので、「パスポートはありますか?」と聞いてしまったら、「これしかないんです」と言われてはっとしたことがある。アメリカでも永住権のある、statelessと言われる人々がいて、やはりアメリカに入国はできるがパスポートではないものだけを持っている人がいる。でも最近はめっきりそういう人を見なくなった気がするのは、この「GO」の主人公一家のように韓国籍に変えたりする人がいるのだろうかとふと思った。(しかも意外に簡単に朝鮮籍から韓国籍に変えられる風なのも驚いた)
民族学校の様子も描かれていたが、在日韓国人の人たちはこの学校に行かないのかしら?
日本に生まれて生活しているのに日本人と付き合いがほとんどないと言っていたのがショックだった。民族学校の様子は今でもあんなふうに「日本語一切禁止」で「行進の練習」をしたりしているのだろうかなどと疑問に思った。バイリンガルの彼らが絶妙にハングルと日本語を混じらせて話すシーンがいい。窪塚くん扮する主人公のクルパもかっこよくていいんだけど、彼の親友役(どうやら当時本当は15歳くらいだったらしいが)のジョンイルはこの映画の良心でいろいろな意味で救われる。