上野で他の美術館に行くつもりだったのが
アトレでやたらとムンク展の広告を見ていたら見たくなり
急遽そっちに行くことにした。
銀杏の木がきれいな黄色に色付いており、
いちょう並木のセレナーデを心の中で歌いながら歩いて行く。
日曜美術館で特集があった時に見たのだろうが、叫び以外にも
見たことのある絵が多々あった。
さして期待はしていなかったのだが、思ったよりも面白い。
薄暗いフロアに飾ってあった叫びはさすがの迫力で面白かったのだが
それ以外にも興味深い絵がたくさんあったし楽しめた。
版画やリトグラフもたくさんあって、どちらかというと
色彩の多い絵よりも白黒のこれらのものが好きだった。
怪しげなマドンナやクリムトの作品を思い出すキスもよかった。
最初にベルリンでの個展で塗り残しのある稚拙な絵だとさんざんな
評判だったらしいが、見ているとたしかに塗り残しが気になる。
キャンバスの絵具が少なめでそれが気になった。
がっつり塗ってあるものが好きなのね私。
小さな子供の頃の家族写真もあったが金持ちの子供らしいものだった。
途中所々に彼の写真も展示されているのだが、いちいちカッコいい写真だった。
もう少しだけ空いていたらなおよかったが、満足度の高い展覧会だった。