WOWOWでやっていたのだが、すごく面白かった。
実話を元にしているというのもあるのだが、もともとクリムトの「黄金の女」の絵の
モデルが叔母だったというセレブのおばさまが主役なので、でてくるウィーンの
社交界も有名人ばかり。ニューヨークに移り住んだのちもエステー・ローダーの
一族が絵を買わせてほしいと言ってきたり・・
昔の社交界の様子やファッションも素敵で、クリムトの肖像画の叔母も
本当に絵の女性にそっくりの美人だし、父親の趣味のチェロはストラディバリウス。
ユダヤ迫害で逃れてきた主人公の女性がアメリカで小さなお店を営むが
そこも品のあるおしゃれなお店だった。
それにしてもユダヤ人が迫害された時代は見ていてもつらい。
普通の人々が寄ってたかってユダヤ人を苛め抜き、追い詰める様が尋常ではない。
ナチが熱狂的に街で歓迎されている様子を見ると現代のアメリカでトランプが歓迎
されている様子とかぶってします。
ドイツ人の生活が悪くなっていき一方でよそ者のユダヤ人は金持ちが多かったり
豊かな暮らしをしていて、自分たちの生活苦は彼らのせいと思うようになったのでは
ないだろうか?
最後に裁判で勝利して美術館から彼女にもとに絵が戻ることになるのだが、
本当はそのまま美術館に残してくれるのでは思ったがそうならなかったのは
現実だがちょっと残念な気もする。