「語りかける風景〜コロー、モネ、シスレーからピカソまで」


文化村でストラスブール美術館所蔵の風景画展をやっていたので見に行く。
どの絵もただの風景画なのだが、むせ返るような緑に囲まれ
静寂と小鳥のさえずりが聞こえそうで、まるで森林浴をしている気になる。

室内の大きな窓から外の風景を見る絵があった。
シュピンドレルの「ロンドンの室内風景」とヒューベルの「後ろを向いてたたずむ女性、窓の前」。
これらがなんだか自分がその絵画の中に入ってしまって、ぼ〜っとその外を見ているような
のんびりした気になってしばらく目が離せなかった。


美しい絵が多く、南仏を描いた絵も、鮮やか過ぎる太陽の光なども雰囲気がでていて
昔旅行で訪れたフランスの風景を思い出し、あっというまにその世界に連れ去られた。


一番気に入ったのはシスレーの「家のある風景」だ。
この展覧会の宣伝ポスターになっているくらいだから、多くの人に魅力的に見えるのだろう。
一見なんてことはない風景画で、自分でも何に惹かれているのか説明できないのだが
色が柔らかく、牧歌的な風景でどうしようもなく惹かれてしまう絵だった。