「あるキング」 伊坂幸太郎

あるキング

あるキング


万年最下位争いが定位置の地方球団の熱狂的ファンの夫婦に
男の子が生まれた。その日はきしくも球団のヒーロー選手であり
今は監督でもある偉大なプロ野球選手が亡くなった日でもあった。


この男の子はそのチームのヒーローとなるべく育てられた。
まるで野球の王のように。
彼もその期待通りの成長を遂げるのだが・・


なんか野球少年の成長物語なんていまいち面白くないと思っていたが
中学時代に乃木君という都会から引っ越してた男の子がからんでくる頃は
とてもドラマティックで面白く、なんだか青春ドラマのようだ。


主人公の王求はとうとう念願のチームに入り、活躍するのだが
悪意ある人々により、今までもこれからも彼の人生は紆余曲折する。
最後はあっけないほどの終わり方で、驚いたが、こういう人生もあるのだろう。
そしてまた新しい命が宿り、人生が始まる。