「TOKYO!」

TOKYO! [DVD]

TOKYO! [DVD]


3人の外国人監督が東京をモチーフに描く作品を集めた。
どの作品もやたらと俳優が豪華。カラックスの作品は
怖くて分かりづらいのが妙にフランス的だが、
どれも基本的には日本の作品といった感じだ。


「インテリアデザイン」はゴンドリーの作品だが
生きる目的をしっかり持っているわけではない女の子が
あるとき気付いたら椅子になってしまった。
椅子になった彼女はある男性に拾われ、その部屋で暮らし始める。
時に人間に戻り、椅子になり、男性には気付かれないまま
今迄の人生で一番誰かの役に立っていると感じるという話。

この椅子を拾う男性が南朋ちゃんなのだが、可愛い。
セリフは一言もなく、大して出演シーンがあるわけでもないが
椅子になった女の子が満たされて癒されるのにふさわしい
ゆったりとした包容力のある男性だ。
女の子がお風呂に入っているときに、男性が帰宅してきて
物音を聞いてお風呂を覗くと、湯船に椅子が入っていて、
それを取り出して丁寧に拭いている様子も、椅子を大切に思う様子が
伝わってきてなんだか暖かい気持ちになった。


ボン・ジュノ監督の作品では香川照之が相当振りに外出する引きこもり役を演じる。
彼がある蒼井優演じる女の子を探し続けるシーンで、渋谷のスクランブル交差点が
出てくるのだが、一台の車も人もいない映像で、ものすごく違和感を感じた。
きっとどんなに早朝でもあそこに人が切れることはないだろうし
どうやって撮ったのかすごく興味を持った。
あれはCGなのかな?