「一瞬で自分を変える法」 アンソニー・ロビンズ

一瞬で自分を変える法―世界No.1カリスマコーチが教える

一瞬で自分を変える法―世界No.1カリスマコーチが教える


著者は世界No.1カリスマコーチらしい。
具体的にテクニカルな内容が書いてあり、読んでいると
実践できそうなような、ちょっと無理なようなといった感じ。


繰り返し出てくるのは、模倣の大切さだ。
自分の思い通りの人生を送るには、理想となる人を真似る、
相手とうまくコミュニケーションをとるには、
相手の特徴や癖(早口とか、手を大げさに振るとか)を
まねながら話すとか。

成功の方程式によると、まず「目標を設定」そして「行動」らしいが
私は目標を設定することからして困難なのだとわかる。
どうやら私には想像力が欠如しているらしく、
具体的に思い描くとか想像するとかがそもそもできないことが判明。
私はまず想像力を磨くことが先決なんだと思い知る。


「行動」の次は、目標に近づいているのか、遠ざかっているのかなど
客観的に判断、そして「柔軟」(あきらめずにトライとか、方法を
変えるとか)であることが、方程式だ。


「他人に対して敬意や感謝を示す」、「骨身を惜しまず努力する」など
当たり前のことが書いてあるが、同じ実力なら努力したほうが勝つなど
あると今更ながらに気がついた気がした。


体の通りに心も動いていくので、疲れていても背筋を伸ばして立ち、
元気な振りをする、憂鬱なときもニコニコするなどと力ずくで
体を対応させていくと心もそのようになってくるという。
顔の表情にあわせて感情も伴ってくるので、
意識的にいい表情をしていると次第に気持ちも良い方向に向くらしい。


そして自分の能力を最大限に発揮するには、「尊敬する人の話方、顔の表情など
意識的に模倣する」ことだ。座り方、立ち方から、考え方は自分とどこがどう違うか
脳の使い方を真似するうちに、その人の脳の使い方ができるようになり
新しい可能性が生まれるという。


相手と共通点を見つけて警戒心を解くのに使われる「ミラーリング」も
模倣の一種だ。人間は視覚、聴覚、対感覚の三つに大体分けられる。
視覚人間の特徴は早口、息が浅く、声の調子が高く、筋肉は緊張している。
聴覚人間は話し方にメリハリがり、バランスがとれて、声ははっきりして
よく響く。対感覚は話し方がゆっくり、言葉と言葉を切り、声は太く低い。
自分を含めどのタイプが考えてみたが、やはりすぐにはピンと来ない。


相手を否定するときに「でも」と言わず、「そこで」と話をつなぐというのは
テクニックとしてとても有効な気がする。まずは相手に理解を示してから
反対意見を述べれば衝突が避けられる。「同感です。そこで」とか
「よくわかります。そこで」というのは仕事で使ってみようと思った。


最後に「挫折の連続こそが成功」というのは肝に銘じたい。
守りに入ると自分に厳しく出来なくなり、夢は実現できない。
挫折の対処法を知り、乗り越えた人だけが成功する。


読んでいて全部実践できればとてもいいのだろうが、
今の私では無理そうな所も多々ある。しばらくたってから
また読み直すと、役に立ちそうな気がした。