「シャガール 〜アレコとアメリカ亡命時代〜」青森県立美術館

緑に囲まれた美しい白亜の殿堂。最近できたらしいが、雪の季節はとても美しいことだろう。9時会館で15分くらいには着いたと思うが入場規制があってちょっと待たされた。その後もずっとあったようだが、そのおかげがあまりぎゅ〜ぎゅ〜にはならなかった。


シャガールが舞台背景を描いたABTのバレエ作品「アレコ」。全4幕分がそろっている。話は青年貴族がジプシーの気ままな生活に憧れ、恋をしたジプシーの娘と彼らに混じって楽しく暮らしていたが、彼女は別のジブシーに恋をして彼の元を離れる。思い余った青年はその男性のジプシーを殺してしまい、それを嘆いて彼女も自決してしまうというちょっとカルメンっぽいお話だ。


アレコの背景画が掛けてある部屋はアレコルームというらしく天井のとても高い体育館のような広いところで、絵も巨大で圧巻だ。しばらく見とれてしまう。「アレコ」の作品評で「シャガールの絵がすばらしすぎて、前の人にどいてもらいたくなるほどだ」との記事があったが、まさにその通り!邪魔なく見れる私たちは幸せ?


彼が衣装デザインなども手がけたようだが、それはちょっと装飾過多でもっさりした印象で魅力的ではない。実際にバレエのシーンがフイルムで流されていたが、興味をあまり感じなかった。


常設展には、地元出身の棟方志功の作品もたくさんあったが、とくに「二菩薩釈迦十大弟子」という二菩薩と弟子の十人が一人一枚づつ描かれた連画が気に入った。


奈良美智の作品もここにあるが、とくに「あおもり犬」という巨大な犬が屋外に展示されており中から見れるのがとてもかわいくて楽しい。


ミュージアムショップは奈良グッズも多かったが、全体的に値段が高い。もっとあおもり犬の小さい貯金箱などがあればもっと売れると思うのだが。