クリストファー・ノーランの作品は見たことがなかったが評判もよく
いつもなら興味のわかない戦争映画だがなんとなく見たくなってしまった。
音楽もずっと不穏なかんじで不安感をあおり、見ている自分たちも一緒に
逃げるような気になる。
ダンケルクのビーチは海は明るく真っ青でリゾートのような白い砂浜に
暗いイギリスの戦争映画を想像していたのにそこでまず違和感。
でも逆にそれがリアルな一面を感じる。
その後は気の遠くなるほど多くの兵士と圧倒的に少ない軍艦、
それでもやっと船出してもすぐに爆撃され、そこからまた逃げ次の船に
ほうほうの体で乗ってもまた爆撃の繰り返しで疲弊する。
極限状態でみんな我先にとなっている中ではそこまで地獄絵図にならず
秩序が保たれている方だと思った。それはやはりキリスト教徒だからという
のもあるのだろうか。誰もいなくても神は見ているの精神というか・・・
そんな中でもケネス・ブラナー演じる司令官はかっこよすぎだ。
まずあんな状況でも軍服をばっちり着こなし、みんなが弱気になっても
あきらめず。そして大方イギリス人が帰国のめどが立ったのちも
フランス人のために残るという・・(涙)
兵士を救うためにイギリスから遊覧船で駆け付けたマーク・ライランス。
彼も国のために立ち上がり危険を顧みずダンケルクに向かう。
かっこいい一般人の役なのだが、年相応に分別もありすばらしい。
彼の船に海から助けられた軍人が何人かいるのだが、その中のパイロットは
軍服の下にスーツを着ていてさすがイギリス人。
そしてマーク・ライランス売れっ子すぎ。
ここでチャーチルの演説の言葉が出てくるが、伝説ともいえる彼とも
一緒に働いたというエリザベス女王って本当にすごすぎる。