なんだか最後はちょっとやるせない気がする終わり方だった。
もちろん少し希望があるところも残しているが。
こんな産業スパイの話を読んだことがあると思っていたら
「太陽は動かない」の広告が最後にあり、主人公鷹野!
そうか彼が彼になるのかとやっとピンと来る。
彼の生い立ちとか、今の組織に誘われた経緯とか、なんともつらいものだったが
本当にこんな話はありそうと思わせる。
鷹野が仕事で必要になるスキルを学ぶためのマナー教室のようなところで
「センスを磨くのに一番安上がりな方法とは最初に一番良いものを知ること」
と言われるシーンがある。
それで自分が最初に見たバレエが当時オペラ座になったばかりのギエムのスワン
だったことを思い出した。あれは間違いなく一番いいものだったろう。
そのギエムもとうとう引退との記事をどこかで見た気がする。感無量。
なんとなくシリーズになりそうな作品だ。