- 作者: スティーヴン・レヴィット,スティーヴン・ダブナー,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/02/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (8件) を見る
著者はアメリカの経済学者だが、PKの例えを使ったり、イギリスの話や
首相になる前のキャメロンに会ったり、なんだかイギリスの匂いが
するのは、皮肉の効いたユーモアのある文章の精もあるだろう。
●現代生活はインセンティブの上に成り立っている。
●何かを学ぶためのカギがフィードバックにある
●どんなに不幸でも政府であれ経済であれ、何かのせいにできればそれが免疫になって自殺から守ってくれる。生活の質が上がるにつれ青少年の自殺率があがる。
●相手が何を求めているか相手になってつもりで考える(インセンティブ)
などなどへ~と思いながら読んだのだが、
●人は集団心理に動かされる
というのは「へ~」を何回も叩きたくなった。(ためしてガッテン?)
つまり人はすべての下さなくてはならない決定とその根拠を考え抜く時間がないため
まわりの様子を参考にして、みんながそうならいいのだろうと乗っかる。
群集心理インセンティブは道徳的、社会的、金銭的インセンティブを圧倒するというのはとても新鮮な内容だった。日本は「みんなの」国民だから不思議はないが
アメリカ人でもそうとは!
またこの本では思い切って「やめる」ことの大切さも説いている。
やめるのをためらうのは
●やめるのは失敗と認めることと散々聞かされてきた
●サンクコスト(これまでの費用や労力を無駄にしたくない)
●機会費用に頭が回らない(同じ費用と時間で他のできたことがある)
いつまでも粘りに粘るのは大切かもしれないが、さくっとやめるのも
必要なことではあるのだな。これは確かに欧米では正反対の考えだろう。
終始ユーモアのある文章でわかいやすく説く本を読んでいると
同じ著者の書いた「ヤバい経済学」も読んでみたいと興味を惹かれた。