この映画が公開したときのことはうっすらと覚えている。
当時ARATA君がでる映画ということで興味があったものの、内容的に
特に惹かれないし、しかもチョイ役のようだしと見ることはなかったのだが
風俗とバイオレンスの見ていて辛くなるような映画かと思ったが
その時にイメージと大きく違いすごく癒し系のいい映画だった。
綾野ファンに人気があるのも納得だ。
主人公は渋谷のリアルを描くために奮闘しているライターの男の子で、
風俗で働く女の子を見かけ取材をするのだが、女の子の方でも深い孤独を抱えており
なかなか心を開いてくれない。
彼は自分の孤独と闇をさらすことで彼女の共感を得ていくのだが、
その過程が痛々しく、二人は傷をなめ合う子猫たちのようで
見ているとつらいのだが、同時にとても愛らしくもある。
主人公のライター役の剛君は若い男の子の住まいとは思えないような
ちょっとこじゃれたロハス系の見晴のいい部屋に住んでいて、
キャンドルを灯したり、自分でご飯(パンではなくお米)を炊いて
食べたりと女子っぽいライフスタイル。
しかも華奢で長髪の彼がベッドで寝ている横顔は美しくてまるで女の子だ。
じんわりといい映画だ。
今の綾野剛しか知らない人にもぜひ見てほしい。