幼い頃からの夢である宇宙飛行士、弟はそれを叶え、兄は違う道に進んでいた。
兄は今の会社を辞めたことをきっかけにもう一度夢を追いかけるべく動き始めるが。
兄という生き物の見栄や辛さややるせなさ、挫折や後悔などが共感でき
一方の弟のちゃっかりとした世渡りのうまさや、まっすぐに兄に向ける信頼や愛情、
視線がうまく融合できていて意外にいい映画じゃないと思う。
幼い兄弟がお互いをちゃん付けで呼び合うのも微笑ましく懐かしい。
そういえば私も子供の頃は妹とお互い普通にちゃん呼びしていたな。
ある日大人にどうしてお姉ちゃんって呼ばないの?と聞かれて我に返って変えたが。
大人になっても「むっちゃん」と呼ばれる関係っていいな。
シャトルの打ち上げの時の雲の跡がちょっとジグザグで不格好なのも
本当のシャトルってこんな感じとリアルに感じてうれしかったり。
以前、宇宙飛行士の方のエッセイか、または向井万起男ちゃんの本だったかで
読んだが、宇宙飛行士はプレッシャーの中狭い空間に長いこと共同生活を強いられる
ため、全員が協調性のある性格がいい人が選ばれているという。
その上、能力も高く、精神力も強い完璧人間だ。
飛行士の試験場面があったが、まさに麻生久美子の演じる女性は困難な状況でも
落ち着いて今の状態を精いっぱい楽しめ、まさに適任。
そして弟の岡田将生も明るい性格で確かに適任と感じ、なるべくしてなったのだろうと思えた。兄の小栗旬の役はそういう意味では若干変則だが、窮地を脱する能力は高いようなので向いているのだろうが。
最後もハッピーエンドだったのでよかったね~と終われるいい映画だった。