「十二月大歌舞伎」 歌舞伎座

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夜の部は通し狂言「雷神不動北山櫻」で、海老蔵が5役を演じる。
なんといっても玉三郎を見たいと思ったのだが、愛之助も出ていることを
忘れていて、舞台で見かけて得した気分だ。
 
海老蔵鳴神上人、早雲王子、安倍清行、不動明王、粂寺弾正を演じるが
早変わりも多く、舞台はアクロバットも多く見せどころが多い。
海老蔵は発声が気になることが多いが今回はそれほど気にならなかった。
 
愛之助は文屋豊秀でしゅっとした正義の役だったが、顔はもともとニザ様に
似ているのだが、しぐさや声の出し方、表情の作り方がそっくりで
「ひえ~仁左衛門様~」と見ていていちいち驚く。
こんなに演技も似ていたのだろうか?うれしいが。
 
玉三郎鳴神上人を誘惑する雲の絶間姫という頭もいい美女の役だが、
すごく妖艶。鳴神が姫のたものに手を入れてる時の玉三郎はさりげない動き方や
表情があまりになまめかしく居心地が悪くなるほどだった。
やっぱり玉三郎はいいな~。
 
歌舞伎座の客席の照明を落としたり、赤のスポットライトを暗闇の舞台にあてたり、
青白い光にスモーク、そこに浮かぶ浄瑠璃と太鼓など、演出がとても現代的で
エンタメに徹していて一般人もとても楽しめる舞台作りになっていた。
きらきら吹雪が舞台いっぱいに吹いたり、おどろおどろしいセットだったり
見た後に面白かったと満足のできる舞台だった。
 
今回も2階の桟敷に座ったが、やはり桟敷はテーブルがあっていいわ。
西は花道が見えないことが玉にきずだが、舞台はそう遠くないし
見にくくない。飲み物もテーブルに置いておけるし。
 
それにしても愛之助はどこまでニザ様になるのかしら?
見ていて唯一違うのはそのスタイルくらい。やはりニザ様はプロポーションがいいなと思い知る。そして愛之助がニザ様隠し子説をふと思い出す。