彼女の描く小説のようにおしゃれなエッセイだ。
その中で懐かしかったのは昔麦茶に砂糖を入れて飲むのが普通だった話。
すごくおいしく感じたな~。今は誰も入れないけど。
そして柘榴も近所のうちに普通になっていて、それをよく食べたりしたものだ。
あんな食べるところがあまりないものをよくおいしく食べていた。
子供の頃、年下の兄弟を一緒に連れて外に遊びに行き、その子供は「おみそ」と
言われ、遊ぶときに手加減したり、捕まっても鬼にならなかったり、みんなに
守られる対象だった。子供の頃は自分が妹を連れて行っていたが、現在の
大人になった江國さんは今「おみそ」状態になっているという話が
書かれている。それも面白いのだが、その「おみそシステム」というのは
実にいいシステムで、あたりまえに年上の兄弟が年下兄弟の面倒をみながら遊んで
いて、自分の弟妹でなくても共通の理解で一緒に遊んでいた。
最近は一度家に帰ってから遊びに行くという習慣が子供たちにはないらしいし、
そもそも遊ぶのはテレビゲームのようなものだったりすると、「おみそ」に
するのは難しいから現在では絶滅しているのだろうか?
ちなみに関西では「ごまめ」というらしく、そして自分自身がおみそだった
年下兄弟たちは、どうやら「おみそ」という言葉を知らないらしいと
最近の私の研究で知った。