「弥勒 MIROKU」 Film Orchestra Ver. 林海象監督

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雑司ヶ谷鬼子母神にある唐組赤テント内で映画「弥勒」の上映があったので
行ってきた。
この上映はフィルムオーケストラヴァージョンということで、音楽が生演奏だった。
 
この赤テントは初めて来たが、床の座布団にぎゅうぎゅうに座るので
同じ姿勢でいるのがかなり辛かった。独特の雰囲気でアングラ臭いっぱいの昔の
雰囲気だ。ずっとここにテントは設置しているのかと思っていたが、公演がある
時のみ設置しているようだ。
 
原作は稲垣足穂らしいが、非常に難しい内容で本で読むとどんな感じなのだろう。
映像としてはこういうのはありという気もするが。
 
みずみずしくて哲学的な少年時代と自堕落な生活にふける大人時代を
土村芳と永瀬正敏が演じる。画面はずっと白黒で、街の景色がかわいいイラストだったりシュールでファンタジックで童話のようだ。大人になってからは悲惨な生活
なのだが、なんとなく夢の中のようなふわふわした感じだ。
永瀬正敏のアップ画像も出てくるのだが前髪を下していると顔に皺が少ないせいか
年齢を感じさせない。
新君が鬼役?で出てくる。おしゃれなスーツにシルクハットだが、帽子を脱ぐと
おでこに角が生えていて、眉毛もメイクで消えているので怖い顔になっている。
まるで能面のようだが、能で角が生えているお面というのは女性だと聞いたことを
聞いたことをふと思いだす。両性具有な感じでいいけど。
 
音楽が生演奏で美しかったのだが、特に女性ボーカルが素晴らしく聞き惚れる。
新君扮する鬼が出てくる場面ではそれまでの西洋風の音楽から琵琶で和風になり、
それも素敵。琵琶は最近気になる楽器だ。習ってみたいけど難しいのだろうな。
 
上映後の舞台挨拶も裏方の人も呼んで終始アットホームな感じだった。