「欠落」 今野敏

欠落

同じ著者の「同期」という警察小説の続編。

主人公宇田川の同期蘇我は懲戒免職で警察をおわれたが、現在も公安の

潜入捜査官として働いていると思われるが、真実は語られない。

宇田川のもう一人の同期の女性がSITにおり、人質立てこもり事件の

身代わりの人質となり、連れ去られてしまう。

彼女のことが心配でそちらの事件に目がいってしまうが、宇田川は

身元不明の殺人事件の捜査に追われる。

いつになっても身元が判明しない被害者を不審に思っていたところ、

連絡が取れなかった蘇我から唐突に連絡が入る。

人質の身代わりになった同期の大石は無事に違いないと言っている。

別々の事件が公安の影でひとつの事件に繋がっていき・・

途中スリリングな展開もあるが、種明かし自体はさほど驚きがあるわけでは

ない。でも蘇我さんが好きなので、ぜひ続きのシリーズをまた今野さんにいは

書いていただきたい。そして今の仮想敵は中国になりがちなのね、経済でも

なんでも。