- 作者: 大友啓史
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2013/05/08
- メディア: 新書
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もとNHKのディレクターの大友さんのこれまでの作品をからめたエッセイ。
ハリウッドの留学していた時に映画は公開するまえに
「リクルーテッド試写」という一般試写を数回繰り返し、その時に意見をもらい
手を入れていき最終的に完成させるという。
一般人の目に触れさせ、より現場のニーズに近いものにするというのは
ヒットの作り方に慣れたハリウッドという感じがする。
南朋ちゃんの話も書いてある。彼のことを「ニュートラルに物事を見つめることが
できる」とあり納得。「ハゲタカ」に出るのに欲望にまみれた生々しい金融の
世界を描くのにその対極にあるようにハングリーな感じのしない彼は
どうかと思われるかもしれなが、彼の存在感や個性が
大きな命を作品に与えたとあった。クールなドラマが彼の演技で
エモーショナルなドラマになった。
大友さんの取り方は役者の任せる面も多いらしく、自然で思いがけないいい場面が
出てくるようだ。ちび龍馬が他の子どもが走って脱げそのままになっている
草履を揃えていたシーンも実は演出ではなく彼が勝手にやっていたという。
大友さんの作品は今後も楽しみだ。
鷲津さんをまた撮ってほしいけど。