吉田修一原作の映画化で、原作も読んだのだが、その記憶はあまりない。
昔懐かしいいファッションや風俗が痛懐かしい。
あの当時の圧倒的アイドルだったよな、彼女は。
世之助がすぐに大学で親しくなった男の子が「高校時代すべての女子をさん付けで
呼んだ」反省から初対面ですぐに呼び捨てにすることにしたというのも
気合がはいっていていい。
女の子のメークも口だけが赤いのが一昔っぽい。
gay役の綾野剛は昔の姿もあまりダサくなく、そして数年後の現代も
都会のスタイリッシュな部屋で夜景を見ながらワインを呑んだりしている。
やはりgayのみなさんは裕福な人が多いのねと感心。
「蛇にピアス」の時の痛々しいカップルとは違って、明るくて穏やかなふたりを
高良健吾と吉高由里子が演じている。特に吉高演じるお嬢様は明るくて素直ないい女の子ででてくるとほっとする。
新君は世之助の隣に住む謎のカメラマンだが、Tシャツでもさっとしている時は
もさっとしているのに、個展での黒ずくめの恰好はラフでもかっこよかった。
クレジットで伊藤歩が出ていることを知って、後で調べたら世之助憧れのお姉さん役
だった。マウントレーニヤのコマーシャルと違って大人っぽくてわからなかった。
時々涙がじんわりとくるいい映画だった。