「疑心 隠蔽捜査３」今野敏

疑心―隠蔽捜査〈3〉

キャリアなのに降格人事で大森署署長になった竜崎のもとに
舞い込んできた仕事は、来日するアメリカ大統領の地域警備を指揮する
方面警備本部長だった。所轄の署長がアサインされるようなタイトルではなく
警察の序列を無視した人事に戸惑いを覚える竜崎だったが、
心を決め仕事に邁進しようとしていた矢先、
本庁から送られてきた補佐役は昔一緒に仕事を
したことがある、畠山という優秀な女性キャリアだった。

所轄内で同時期に起きた交通事故から行方不明者が出て、
その事件を追っているうちに不審な点が見つかり・・・

大森署長となった竜崎の主な仕事は「ハンコ押し」
一日中やっても終わりが見えないほどで
隙があればハンコをついている。
物語の前半はあまりいつもハンコ押しをしているので
ユーモラスでかわいくさえある。

堅物で徹底的合理主義者の竜崎が畠山に知らないうちに惹かれ
恋におち戸惑う事態にもなり、見知らぬ感情に対処できず
幼なじみの刑事部長伊丹に不本意ながら相談する始末。
竜崎がいい年して恋に落ちるなんて私も不本意だったが
最後は仕事もプライベートもしかるべきところに着地している。

また続いて隠蔽捜査の続きを読もう。