- 作者: 中村ふみ
- 出版社/メーカー: エイ出版社
- 発売日: 2011/03/04
- メディア: 単行本
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面白かった!
いわゆるファンタジー時代小説だ。
幕末から明治昭和と生きる鬼を込められた彫師。
手のひらに不死を彫られ、不老不死の運命を背負わされる「閻魔」
同じく不死を自ら彫った兄弟子「夜叉」
死ねないことで苦しむ二人が、死に強烈にあこがれながら
孤独を感じ、そのことで連帯感や共感を感じながらも
敵として生きざるを得ない。
初めは退屈だったが、キャラがそろってくると面白い。
閻魔は新撰組にスパイとして入ったのがばれて半殺しの目に合う。
新撰組での親友岡崎は怒り狂い、彼を殺そうとするが、不思議な巡り合わせがあり
彼の娘を引き取ることになる閻魔。この娘も強くてけなげでいい。
また何かと世話を焼いてくれる金持ちの知人信正もかっこいい。
マンガや映画のように映像が浮かぶ。
特に夜叉は見た目が優雅で仏のように浮世離れしているというので
やはりARATA君あたりでと行きたいが、20代の役だから難しいかしら?