「きことわ」 朝吹真理子

きことわ

きことわ


きことわとはどういう意味かと漠然と思っていたが、
貴子と永遠子ということなのね。

遠い昔、葉山の別荘で過ごした貴子、
そこに通っていた7歳年上の永遠子。
25年の年月が流れ、その別荘は解体することになったのを機に
二人は久しぶりに再会をした。
懐かしい夏の記憶と現在が夢のように交錯する。

特別なことは何も起こらない。
妙な懐かしさとノスタルジーを感じて、
文も言葉も美しくおしゃれだった。